BMW E46 アルミエンジンヘッドカバー(取付編)
- 2024/05/22 11:42
- カテゴリー:DIY作業
- タグ:#bmw, #e46, #アルミエンジンエッドカバー
BMW E46 アルミエンジンヘッドカバー(取付編)
前回のブログに続きます。
アルミエンジンヘッドカバーの取付準備が整いましたので、自宅ガレージでDIY作業を開始。
いきなりエンジンカバーを外した状態からの写真ですが、エアコンフィルターハウジング、タワーバー、ブローバイホースなどを外した状態。エンジンカバーヘッドの脱着の障害になるものは可能な限り外します。無理して脱着作業するのはよくないです。
イグニッションコイルケーブルと電源+ケーブル(セルモーター~オルタネータ)を外します。もちろんバッテリーマイナス端子も外した状態。イグニッションコイルケーブルはケーブルケースがエンジンヘッドカバーに爪でひっかかっているだけなので簡単に外せます。
続いてイグニッションコイル6個は外した状態。知らん人多いと思いますが一応イグニッションコイルも締め付けトルクが決まっています。斜め上側は3Nm、下が4.5Nm。詳細はこちらの記事参照。多分プラグとコイルエクステンションの押さえつけ状態を6本ともそろえておく必要ありという事だと思います。
関連記事:イグニッションコイルを固定するボルト(BMW E46)
イグニッションコイルを外したのでエンジンヘッドカバー中央4本のボルト&グロメットの状態確認。一番手前と一番奥がオイルで濡れてました。ワッシャーに付着しているエマルジョンみたいな物はオイルではなく、こちらの記事でStudieさんでヘッドカバー交換したときにグロメットにラバーグリスを使用した痕跡です。
関連記事:BMW E46 エンジンヘッドカバー(タペットカバー)交換
Studieさんでは金属面とゴムの接着面にラバーグリスを塗っているようですね。この辺は塗らなくて問題ないと思いますけど、漏れ防止というよりもゴム劣化防止という感じでしょうか?
ついでなので取り外したイグニッションコイルの状態確認。エンジンヘッドカバーのプラグホール部分のガスケットが熱で硬化してしまうと、その部分からオイルが漏れてプラグホールにオイルが流れ込んでしまい、イグニッションコイルのエクステンション部分にオイルが付着しトラブルの原因となる事があります。なので取り外した際にコイルの状態は必ず確認した方が良いです。
その理由は上記の写真のコイルのエクステンション部分はかなり肉厚なゴム製となっていますが、エンジン専門家によるとこの程度のゴムなど簡単にスパークが抜けてしまうそうです。なので液体付着はご法度ですね。
取り外したついでにコイル&エクステンションにはあまり埃等は付いていませんでしたがエアコンプレッサーのブロアで掃除しました。ちなみにイグニッションコイルとエクステンションはこちらの記事で交換しています。
関連記事:転ばぬ先の杖!BMW E46イグニッションコイルの交換
コイル自身の劣化というよりも、熱でコイルが故障するケースの方が多いのかな?イグニッションコイルが死ぬと結構代償がデカいので転ばぬ先の杖で交換しました。
ブロアついでにアルミエンジンヘッドカバー裏面をもう一度エアブロアしました。
上記はイグニッションコイル1,6番に接続されている純正のアース線。1,6番だけに何故かアース線が付いているのは永遠の謎w2,3,4,5にもアース線を後付けする人がいましたが、皆口をそろえたように「特に違いがわからない」と言っていたかなw
上記はエンジンヘッドカバーを固定する中央4本のネジの先頭から1(右),2(左)番。1番はオイルまみれ。2番はラバーグリスまみれ。ネジで抑えつけているグロメットを抜けてオイルが付着していました。
上記がエンジンヘッドカバーを固定する中央4本のネジの。ラバーグリスが硬化してます。
エンジンヘッドカバー中央一番手前のグロメットの状態。ラバーグリスとエンジンオイルで汚いですね。
エンジンヘッドカバー中央2番目のグロメットの状態。硬化したラバーグリスの残骸が残っています。3番も似たような感じでした。
上記はエンジンヘッドカバー中央一番奥(4番目)のグロメットの状態。ラバーグリスと若干抜け出たオイルが付着していました。ばらしてみてわかった特徴として、プラグ並びにあるエンジンヘッドカバーを固定するボルトの一番前と一番奥にオイルが付着するようです。私の車は過給機が付いているのでエンジン内部の内圧が上がった時、この部分から圧が抜けようとしていることがわかります。今後のメンテナンス時は要確認ポイントとします。
続いてカバー外周のボルトを外していきます。見るからに形状がおかしいグロメットは上記1か所でした。グロメットは規定トルクで押さえつけるので潰れて変形した状態となるのでエンジンカバー本体に押された状態で締め付けると上記のような状態になってしまいます。
エンジンヘッドカバー外周の11個のボルト&グロメットを外し状態を確認。1つだけオイル付着がありました。場所はインジェクター側一番奥です。白い粉々なものはラバーグリスの残骸です。
上記4つはスパークプラグ並びの4つのボルト下のグロメットの状態。1個はちぎれかけていました。
エンジンヘッドカバーを固定しているすべてのボルトを外した後、エンジンカバーを軽く持ち上げてみたところ、簡単にパカッと外れてしまいました。Youtubeなどを見ると固着していてゴムハンマー等で叩いてはずしていましたが何の苦労もいらず、いとも簡単に外れてしまいました。簡単に外れてしまうも問題だったりするのかな?私の車はブローバイガスの処理方法を何度もテストしているのでエンジンヘッドカバーの内圧が上がる事が何度もあったと思います。なので通常より外れやすい状態にはなっていたのかな?
エンジンヘッドカバーの取り外し状態を確認後、取り外したボルトの洗浄を行いました。
上記はエンジンヘッドカバー外周11個のボルトです。1個だけかなり茶色くサビています。ブローバイガスよるサビですね。グロメットとワッシャーの間にラバーグリスが塗ってあるため、パーツクリーナーで洗ってみましたが、簡単には落とせませんでした。
そんなわかでワッシャーとボルトからラバーグリスを落としました。吹いただけでは簡単には落とせなかったので、
以前アストロで購入したステンレススクレーパー (10mm)を使用してワッシャーからラバーグリスを削り落としました。
ボルトの根本にもラバーグリスが凝固していたので綺麗に落としました。サビが浮いていたボルトはリューターで表面を軽く削りました。
綺麗になったボルトにグロメットを装着しました。グロメットには「DPH GERMANIY」と書かれています。VICTOR REINZ製を購入しましたが、VICTOR REINZ製ではないですね。
アルミエンジンヘッドカバーの取付用のボルト15個の準備が完了しましたので、いよいよエンジンヘッドカバーを取り外します。 25年、27万キロ走行のエンジンのカムシャフトの状態。十分綺麗です。
VANOSユニット。VANOSユニットは4年前Studieさんでアセンブリーごと交換しているので新品みたいな状態。詳細はこちら。
関連記事:VANOSユニット交換(BMW E46)
VANOSユニットまわりは6か所の液体ガスケットを塗る必要があるのですが、三日月形状の4か所のエッジ部分には液体ガスケットが塗られていませんね。(苦笑)
手前から2気筒分づつプラグホール部分の状態です。プラグホールへのオイル侵入はありませんでした。
カムシャフト回りも通常の汚れ具合でしょうか?現在バーダルのリングイーズ使用していたり、ここのところお気に入りのバーダルのオイルフラッシング剤ETFと使用しているので更に綺麗になったかな?
エンジンヘッドとカバーの設置面ガスケットが当たる部分をパーツクリーナーを染み込ませた布で綺麗にふき取りました。
エンジンヘッドとVANOSユニットの繋ぎ目の液体ガスケットも綺麗に剥がしました。ウエスと爪でこすり取る感じですかね。VANOS側の三日月部分のエッジには液体ガスケットは塗られていませんでしたのでふき取りのみ。
リアの三日月部分の液体ガスケットは綺麗に剥がしました。場所的に結構大変でした。
液体ガスケット塗ります。液体ガスケットに関する詳細は準備編をご覧ください。
VANOS付近6か所、
後ろ側の三日月部分4か所に塗りました。こちらのECSチューンののM54エンジンヘッドカバー交換マニュアルには三日月部分はゴムガスケット側に塗るように指定されていました。どちらに塗っても同じだと思いますがエンジンカバーを取り付けたときにはみ出てくる液体ガスケットの状態を考えるとエンジンヘッド側に塗った方がエンジン内側ではなく外側に飛び出すように濡れると思います。
アルミエンジンヘッドカバーを乗せてすべてのボルトを軽く手締めして15個を6周程しました。グロメットはかなり潰れが状態となりますのでネジが底づきするまではかなり締めていく必要がありますので、トルクレンチを使用する前に15個のボルトを6回に分けて締めました。
締め付け順番ですがネット上にいろいろな意見が溢れておりましたが、私は上記の順番で締め付けしました。エンジンヘッドカバー側のねじれを考慮するとスパークプラグ中央のネジからねじれを考慮しつつ対角線的に締めました。ヘッドカバーがアルミになり樹脂製より素材的にねじれないので、そんなに神経質にならなくても大丈夫だとは思います。締め付けはトルクレンチで8Nmで1周した後、2回目10Nmで最終締め付けを行いました。トルクレンチは下記のやつ使用してます。
上記は締め付けが完了したぐグロメットの状態。かなり潰れているのがわかるかと思います。ブローバイホースも元に戻します。
イグニッションコイルのアース線を元に戻します。イグニッションコイルを装備する前にプラグホールの中にエアーを吹き付けて可能な限り埃を吹き飛ばしておきます。プラグ交換するわけじゃないのですが、ここに溜まった埃は害しかありません。
続いてイグニッションコイルとイグニッションコイル配線を元に戻しました。
続いてアルミエンジンヘッドカバーに付いてきたヘッドカバー用のスペーサボルトを取り付けます。
電源プラス配線やその他取り外したパーツを元に戻して完成です。
上記は取り外したグロメットの状態です。最後の交換はこちらの記事になるので約6年で上記の状態となりました。
関連記事:BMW E46 エンジンヘッドカバー(タペットカバー)交換
取り外したエンジンヘッドカバーも細部を確認しましたが特に問題ないですね。一応ガスケットだけ外してしばらく保管予定。
アルミヘッドカバー装備後、油温80℃超えるまでアイドリングしてヘッドカバーの温度を計測してみました。
実際に走行してみないと何とも言えませんがアルミ製になったのでこれまでよりも放熱効果が高いかと思います。しばらくは繰り返し表面温度を計測してみる予定。アルミエンジンヘッドカバーとエンジンカバーの間に熱がこもってしまうならば、エンジンカバーを外さないとだめかもしれませんね。
エンジンヘッドカバーを交換しても特に走りに変化があるとは無いと思いますが、しばらく走行してまた状態等をお知らせしてみたいと思います。
以上、「BMW E46 アルミエンジンヘッドカバー(取付編)」でした。
追記:こちらのトラルブ編もご覧下さい。