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3Dプリンターでアルミインマニアダプタを作る(1)

3Dプリンターでアルミインマニアダプタを作る(1)

本日2月1日。2024年が明けて1か月も経過してしまいましたが、本年も皆さまよろしくお願い致します。1か月以上もブログ書かずにいましたが車関係で特に記事にするような事が無かったわけじゃないんですが、X(旧Twitter)の方ではちょいちょい経過報告をしてきましたが12月から自分でモデリングをしてインテークマニフォールドアダプタを3Dプリンターのアルミで作成してみました。

事の発端は過去のブログ記事でRACEMODE社のインテークマニフォールドアダプタを外した時。(もし読み進めるならば以下の過去記事も見てね。)

関連記事:

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インテークマニフォールドを取り付ける

上記の記事の中でも吸気経路のスモークテストしたような内容を書きましたが、実際どんなだっかというと、

 N54インテークマニフォールドとアダプタの間から上記の動画のように煙が漏れ漏れ状態。N54エンジンは過給機付きなのでインテークマニフォールド側に付属しているガスケットは加給圧に耐えるしっかりしたものなのですが、アダプター本体が反ってしまっていて隙間が出来てしまいお話にならない状態。この状態で「よく加給圧がかかったなー」っというぐらい酷い状態です。

インマニアダプターの反り返り

アダプター本体とエンジンブロック側も過去のブログの通りM54B/M52TUB純正のガスケットを使用しておりますが、こちら側もアダプタが反ってしまっていて(上記の写真参照。下側に反ってしまっています)、ガスケットやアダプター本体に埋め込まれたサポートの厚みを加工して何とか漏れないように対策はしたものの、加給圧を頻繁にかけて走行するとブローバイガスに含まれるオイル成分が滲んできてしまうため、このままN54インマニ用のアダプターを使い続けるのに限界を感じておりました。

足車が無い私は取り合えず車が動く状態でないと色々と困るので、先のブログに記載したようにアダプターに色々な対策を行いとりあえず走れる状態にしつつも、平行してRacemode社にスモークテストの状態やアダプターの反りなどの写真を送って状態を確認してもらったところ「製品の不良」との連絡をもらえたのが10月の末。新品のアダプターを送ると連絡を頂いてから待つこと約5週間かかってポーランドから手元に新品のアダプターが届きました。

Racemode社から送られてきたギア

上記は送ってもらったアダプターのおまけ。ポーランド側とは週に3回程メールで連絡を取って、ナイロン+カーボンフィラメントを使用した3Dプリンター製品を作る苦労なども伺ったりしましたが、ナイロンで560mm幅の物を出力するのはかなり大変との事でした。ナイロンはフィラメントの管理も相当大変だと聞いてますが(湿度管理)、出力中に反ってしまう事もしばしばあるようで5週間かかった途中で一度出力に失敗したりと、まあとにかく一筋縄ではいかないらしいです。

アダプターのレビジョンナンバー007

上記は新しく送られてきたインマニアダプターのレビジョンナンバー。末尾の番号が007になっていますが、

アダプターレビジョンナンバー001

装備中の物は001で1ピース形状のアダプターにしてから(初期のRACEMODE社のアダプターは2ピース構成だった)初回の物でした。話が前後しますが、上記の写真のようにアダプターとN54インマニの隙間は液体ガスケットを使用して完全に漏れが無いように対策して使用していました。(アダプターとN54インマニは2度と外さない前提で)

反り返った部分の新品の状態

上記は送らて来た新品のアダプター。先程の反り返った写真と同じ部分ですが、新品状態では一応大丈夫そうですが...。

アダプターのガスケット部分

上記はエンジンブロック側。ボルトを固定するサポート部分の厚み(2mm)があるため赤いガスケットの抑えが弱く、そもそもこのガスケットはノーマルのインテークマニホールドのガスケットをそのまま流用しており過給圧がかかる前提にはなってないので、この部分からブローバイガスのオイルミスト成分が滲みだしてしまいます。正直NAエンジン用だったとしても作りがイマイチです。過給機付きでなくてもネット上でこのガスケット部分がオイルまみれになっている車両も多く見かけますから2次エアーの吸い込み原因となったり、そもそも構造上に問題があると思われます。最悪なのはこの部分はインマニ本体を外さないと状態が確認出来ません。スモークテストを行って漏れが無ければOKだとは思われますが、ブローバイガスのオイルミスト成分がこの部分から漏れ出してしまったら少なからず吸気経路でのトラブルの原因にはなるかと思われます。

2年近く装備してきたRACEMODE社のアダプターに色々な問題点および懸念事項を抱えつつもRACEMODE社から送ってもらった新品のアダプターに取り替えようと思ったのですが、一番の問題点はまた同じ状態になってしまうのではという点です。RACEMODE社にメールで問い合わせた限りはで3Dプリンターでの出力方法も変更し、強度的に問題がある点(インマニとアダプターを固定するボルト)も変更されているとの事でしたが3Dプリンター出力されたナイロン&カーボン素材の反りの問題点は疑問が残ったままです。
少し話が少し逸れますが昨年の9月に横須賀にあるレース屋さんに結局自宅のガレージで自分で行ったインマニ脱着関連の作業をお願いしようと打ち合わせに伺ったのですが、諸悪の根源は「このアダプターに問題がある」のでこのアダプターを使い続ける限り問題は解決できないとの見解。まあおっしゃる通りですよね。まず一番の問題はナイロン&カーボン素材のアダプターの耐久性が現時点で2年持たないという目の前の事実。「じゃあどうしましょうかねー?」って話の流れでその場の話ではアダプターをアルミで作るという話になりましたが、安く見積もっても「80万~100万ちかくかかるかな?」との事。この時点で結構腹くくってアダプターのアルミ化計画を薄々検討し始めてはいたのですが、RACEMODE社から送られてきた新しいアダプターを元にレース屋さんに再度相談しようと11月頃にメールしたのですが途中から音信不通。この手の改造屋というか車屋さん関連はバックオフィス的な事がダメな所が多すぎですね。しかし連絡して返答なしというのは仕事をする以前の問題です。車預けて音信不通でバックレされなかっただけましかな?なんて思いつつも、このレース屋さんは過去に仕事お願いした事があったので信頼していたのですが、流石に音信不通するようなところにはお願いできないのでそのまま話を消滅。

仕方がないので新しいアダプターを元にアルミで製作できるところはないか?自分で数社(3社ぐらい)へ写真を送って問い合わせしてみたのですが、どのCNC加工屋さんもすべてお断りのお返事。具体的なお断り理由(例えばサイズ、複雑で加工できない等)を明確に言ってくるところはありませんでしが、そもそも3Dプリンターで作られているものをアルミ削仕出しで作るという事に対してネガティブな印象のようです。多分形状見て「面倒くさい」というのが本音かな。

この時点でN54インテークマニホールドを再利用するアダプターのアルミ化は断念し、RACEMODE社から送ってもらった新しいアダプターを装備しようか悩んだのですが、たまたま日本国内でも金属3Dプリンター出力サービスを行っている会社の情報をSNSで見かけたので自分で金属3Dプリンター出力サービスを行っている会社を調べてみました。

金属3Dプリンター出力サービスの広告

色々と調べてみると会社によっては現物を3次元スキャナーで読み取ってデータを作成しているサービスなどを行っている会社もあったので「もしかして結構簡単にアルミ化が可能?」という淡い期待を持ったりしたのですが、現時点で現物をそのままアルミ化するのではなく一部仕様変更をするとなると完全なモデルデータが必要となるので3次元スキャナーを使用したデータ製作は断念。

単純に自分の経験則から「1からモデルデータを作成する」または「3次元スキャナーで取得したデータを修正する」のどちらが大変かというと多分後者の方が大変と判断。こう見えても一応CG屋さんだったのでモデリングに関するノウハウは普通の人よりはあったりします。

で、結局悩みに悩んでRACEMODE社のアダプター本体を自分で採寸し、問題となるネガティブな部分を修正したモデルデータを自分で作ってみることにしました。

続く

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