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DIYでインテークマニフォールドを外す

DIYでインテークマニフォールドを外す

事の発端はあとで説明するとして、どうしてもインテークマニホールドを外す事案が発生。

ここ数か月間、2社程作業をお願いしようとお伺いして車の状態を確認しつつ「作業が出来るのはいつになるかわからない」っと、日本国内どこも同じ状況で人材不足な状態。車業界もコアな作業が出来る技術力があるところには作業が集中するので、そのうち世の中的に「修理したくても修理できない」っといった話が増えてきそうです。

インテークマニフォールド(以下インマニ)の脱着作業はDIYでもできない事もないので事前に必要な工具を調べて集め、自宅のガレージでDIY作業することにしました。

ノーマル形状のインマニと異なり当方の車はN54直噴エンジンのインマニにポーランドのRACEMODE社のインジェクターポート付きの3Dプリンタによるアダプタを使用しているので通常のインマニの脱着とは少し異なり必要とする工具もちょっと特殊でした。

アダプターのネジ部分

問題の箇所はここのナット。エンジンヘッドに埋め込まれたスタッドボルトがノーマルのインマニサイズに合わせてネジが長いのでRACEMODE社のアダプタでは上記の写真のようにかなりねじが飛びてています。普通に考えたらデープソケットでなんとかなりそうですが、アダプタの上部側に干渉しないようにエクステンションを入れるには首振りジョイントを使用するのでデープソケットの深さが重要となります。自動車整備工場が色々な深さのソケット持っている理由がよくわかりますね。

11mmのソケット。セミデープとデープ

おまけにここで使用しているナットは11mm。手持ちの11mmの通常ソケット以外に50mmのデープソケットと30mmのセミディープソケットを用意しました。ネットで調べると40mmなんてのもありましたが、首振りジョイントを使用するとなると40mmだと入らなかったかな?実際には30mmのセミデープソケットと首振りジョイントでネジを緩めて、ソケットだけ使用して手で緩めてナットを外す方法で何とか外すことができました。

その他、今回の作業で用意した工具は9.5角と12.6角の250mmのエクステンションぐらいかな?プロの整備士ではありませんので特にメーカーとかこだわりがないのでモノタロウブランドで調達。まあ、何とか脱着作業の開始です。

作業開始前にガソリンキャップを開けて燃圧を抜き、バッテリーのマイナス端子を外します。今回インジェクターは外さないのですが燃料ホースを触るので万が一を考えて燃圧を抜いておきました。

インマニ脱着作業開始

インマニの脱着は周辺のものを外さないと脱着できないので次々と分解。スーパーチャージャー装備ということもあり、ノーマル車両と比較するとかなり大変。

サクションパイプ、ブローバイホースまわりの分解

サクションパイプ、ブローバイホース関連、ブローオフバルを取り外した状態。この辺まではアプローチが簡単です。

スロットルバルブを取り外した

スーパーチャージャーのアウト側からのインテークパイプ、スロットルバルブへ繋がるインテークパイプ、スロットルバルブからチャコールキャニスターへ繋がるホース、そして、スロットルバルブを取り外した状態。セルモーターから+12Vのターミナルへ繋がるケーブルやイグニッションコイルへ繋がる配線も取り外しました。イグニッションコイルへ繋がる配線は6個のハーネスと1本のアースライン。このアースラインを外すのに3番、4番のイグニッションコイルを外す必要があったので余計に工数が増えてしまいました。

スロットルバルブへ繋がるアルミサクションパイプはアダプタ装備時にワンオフ作成してもらったのですがネジを外しただけでは簡単に外れず、試行錯誤の上かなり時間がかかりましたが外すことが出来ました。

インマニを外しにあたって取り外した部品

上記はインマニを外すにあたり取り外した部品。外したついでに洗浄できるものはすべて洗浄しました。

インマニが外せる状態になった

インジェクターレールとブレーキブースターホースを外してから、いよいよインマニの取り外しです。上記はインマニを傾けて吸気側VANOSソレノイドバルブハーネスを外した状態。インマニは用意したソケットで11mmのナット9個は思いのほか簡単に外れました。インマニの下側を固定している16mmのナットはスロットルバルブを外した状態ならばアプローチが簡単だったのでインマニを固定しているナットの取り外しは想定以上に簡単でした。

インマニが外せる状態になったら、エンジンブロックへにある水温センサーのハーネスを外してインジェクターハーネスレールを移動して、+12Vターミナル配線を抜き、セカンダリーエアポンプに繋がる負圧ホースを外し、セカンダリーエアポンプを制御するソレノイドバルブのハーネスを外し、インマニに繋がるものハーネス、およびホースを全て外してからインマニを外しました。

インマニを取り外した直後の状態

インマニを外した直後の状態。ここまで外すのは色々と難関ありでしたが、吸気ポートが見える状態になった直後は嬉しかったですね。w

すぐに吸気ポート周りをパーツクリーナーを吹き付けたウエスで洗浄して吸気ポートにゴミが入らないようにテープで塞ぎました。

取り外したインマニ

取り外したインマニ。

アダプタのガスケット部分

で、上記が今回の問題箇所です。付着しているオイルはブローバイガスのオイル成分なのですが、写真を見るとわかるようにガスケットの小さい穴付近にオイル付着がかなり目立ちます。

この部分はエンジンヘッドのアイドリングバルブ専用ポートを蓋をする形になっていますが、過給圧がかかるとこの部分にブローバイのオイル成分が溜まってしまいアダプターとエンジンヘッド部分から漏れが発生していました。このアダプタの製造元のRACEMODE社に色々と問い合わせて、現状の問題点を説明し解決方法を模索したのですが、液体ガスケットを使うぐらいしか手がないとの返答。そこでまずは状態を確認して何か方法はないか調べるためインマニを下す必要があったわけです。そもそもRACEMODE社のアダプタはM50インマニ流用の代わりにN54インマニを流用するという目的のもので、NAベースで考えられていたものなので過給機付きを想定していないので、そのままで使用するには無理があるので対策が必要なんだと思います。

 アダプタを固定するサポート部分

アダプタからガスケットを外してた状態。アダプタを固定するサポート部分にもオイルが付着していました。結構浸透している感じでしょうか?

今回を含めて4回目のインマニの取り外し作業で、まさか自分でやるとは想像すらしてませんでしたが、まあ何とか脱着作業はトラブルなくうまくいきました。

これからアダプタ周辺まわりの対策作業を行います。

以上、「DIYでインテークマニフォールドを外す」でした。

 

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