BMW E46のインテークマニフォールドの謎(6気筒 M52TUB)
BMW E46のインテークマニフォールドの謎(6気筒 M52TUB)
日本国内でE46ののnon-MでForced Indution(加給)をやっている人は、あまり見かけないのと、見かけてもキットのポン付けか、かなり本格的にワンオフ(ほとんど作り直し)かな?
自分のように2006年にスーパーチャージャーをワンオフで取り付けて、1つ1つの問題を解決しつつという人はあまりいないのと、交流を持った事がないのが現状です。w
ここ2か月間ぐらいインジェクター問題を解決するために、あの手、この手で調整を繰り返してきましたが、現時点でインジェクター問題は解決できていません。
12年間インジェクターは付いていますが(笑)、アイドリングが不安定問題をあの手この手で対策してきましたが、最終的にアイドリングが不安定になる原因は、インジェクターに原因があることが最近になって判明しました。
インジェクター問題の詳細はこちら。
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結局のところ、M52TUB(TUBのTUはテクニカルアップグレード)/M54Bエンジンでフォースインダクションするのに一番のネックとなるのがインジェクター。
この問題は海外のBMW E46フォーラムでも時々語られていて、インジェクターは星の数程の種類がありますが、M52TUB/M54Bエンジンで使用できるインジェクターはかなり限られます。
かなり特殊な形状のインジェクターのノズルがロングであり、ノズルの先に噴射角度が付いているインジェクターが望ましく、海外でフォースインダクションしているnon-MのE46は、大体2つのインジェクターを使用しています。
1つ目は、VOLVO S40 Turbo4気筒エンジンに搭載されているSIEMENS Dekaの440cc/3.0barの型番6900371のインジェクター。
このインジェクターは、VOLVOから取り外したインジェクターがヤフオクにも時々出品されていて、non-M E46に搭載されているインジェクターと形状が同じで、(E46のインジェクターもSIEMENS Deka製)ロングノズルで容量もノーマルの倍近くありますが、ノズルの先端に噴射角度が付いていません。
2つ目は、BOSCHの627cc/3bar、型番0280158123。
ノズル部分を含んだ形状が、non-M E46に搭載されているインジェクターとほぼ同一で大容量、インジェクターホール数が6ホールなので、ノーマルの2ホールよりもガソリンが気化しやすく、non-MのE46のターボチューンでは必須なインジェクターとなっています。
ただし、BOSCHの0280158123番も残念ながら噴射角度が付いていませんので、ノーマルのインジェクターと比較すると、本来インジェクターが噴射する吸気ポートと角度差があります。
海外のフォーラムを読み漁るとBOSCHの0280158123番は非常にアイドリングが安定したなどと書かれているので、お勧めの1つになっているようです。
non-m E46でインジェクターの問題を解決する方法
通常ならばインジェクターポートの位置を加工すれば済んでしまう話なのですが、E46のインテークマニフォールドは樹脂製のため加工ができません。
出来ない事はないんでしょうけどまずやらないですね、樹脂なので。
そこで、ターボ加給する人はアルミ製のインテークマニフォールドに変更して、インジェクターをエンジンヘッドの吸気ポートに向けて垂直になるように取り付ける製品を使用したりしています。
上記は、PPFのM50/M52ターボ用のインテークマニホールドです。
関連リンク:Pure Performance Factory
もう1つの手は、M50のインテークマニフォールドを取り付けて、こちらも吸気ポートに向けて垂直にインジェクターが取り付けられるようになります。
実際、こちらのSeems legit grageさんでは、M52TUB/M54にM50のインテークマニフォールドを接続するキットが販売されています。
関連リンク:Seems legit grage
実際にネット上でnon-Mのe46のM52tub/M54にM50のインテークマニフォールドを取り付けた車両は以下の動画で確認することができます。
しかし、M52TUB/M54エンジンにM50のインテークマニフォールドが付いてはいるものの、M50のインテークマニフォールドの形状からエアコンフィルタ部分が付いていないものばかりです。^^;
レース車両ならばそれでもいいんでしょうけど、普通に車を利用するには残念ながらちょっと非現実的な仕様ですかね?
結論から言うと、non-M E46でインジェクター問題を解決する方法として、インテークマニフォールドを変える、ノーマルのインテークマニフォールドに合わせたインジェクターを探すの2つの方法しかありません。
ちなみに、先日発見したBOSCH製のインジェクター、0280157000番はロングノズル(ノーマルのインジェクターよりもさらに5mm長い)で、フローレートは443cc/min、噴射角度10度という非常にレアなインジェクターでしたが、装備テスト中にトラブルが発生し取付を断念しました。
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このときのインジェクタートラブルは、インジェクターが開きっぱなしになるという非常に危険な状態となったため取付を断念。(そのまま装備していたら今頃のこのブログは書いていなかったかも...^^;)
このインジェクターにはかなり期待していたんですけど、結局、他のインジェクターを探すということになりました。
装備できるインジェクターを確認するためにインテークマニフォールドを入手
実際に見つけてきたインジェクターを「使用できるか?」、装備して実査に確認する必要があるために、毎回インテークマニフォールドを脱着するのは、非常に作業効率ロスということで、自分のエンジン形式M52TUBのインテークマニフォールドをまずは入手しました。
まあ、インテークマニフォールドを買うような人って自分だけだろうなーなんて思いつつも、結構ヤフオクにはnon-Mのインテークマニフォールドが出ているので売れたりしているんですかね?
壊れるものじゃないけど、割ったりするのかな?
先日、エンジンヘッドカバーは割れたりしたのでインテークマニホールドの割れないことはないと思いますが、エンジンヘッドカバーよりか、かなり頑丈なので破損することはないと思います。
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ちなみにM52TUBエンジンからM54Bエンジンへのインテークマニホールドアップグレードは可能なので、M54B用はE46,E39、Z3などの人には需要があるのかな?
自分の購入したM52TUBのインマニは需要がほとんどなさそうだけど(笑)
ちなみにM54Bのインマニを移植するには、DISAはM54B用が必要なのと、スロットルバルブの移植はプレートが必要でTuner Motersportなどで入手可能です。
関連リンク:Tuner Motersport
海外のフォーラム掲示板情報では吸気量が増えるのでパワーがあげられるそうです。
ノーマルのDMEでも補正範囲で対応可能かと思います。(未確認)
せっかくインジェクター取付確認用に購入したインテークマニホールドなので、じっくりと構造を研究してみることにしました。
まずは大きな謎のアイドリングコントロールバルブポート。
実はM52TUB/M54Bのインマニは、アイドリングコントロールバルブで吸気された空気がインマニの内部で専用ポートを伝わってエンジンヘッドへ直接つながっています。
上記の写真の赤いパッキンの吸気ポートの斜め上にある穴がその部分です。
上記の写真の左上の丸穴部分になります。
この穴は、
インテークマニホールドのスロットルバルブの上にあるグレーの部分がアイドリングコントロールバルブが刺さる部分となります。
このグレーの部分と吸気ポートの斜め上にある穴が直接つながっていて、スロットルバルブ側の経路とは別経路でエンジンヘッドにつながっています。
このグレーのIdle Control Valve Grommet、通称「ち●こ」と言われていて^^;詳細はこちらで交換した画像を掲載していますので、ご覧ください。
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グレーの部分から息を吹いていたところ、ガスケットの斜め上の穴だけから風の流れを感じることができました。
この構造からアイドリング時の吸気制御は専用のアイドリングポートを使用しているので、アイドリングコントロールバルブ周りに不都合が起きると間違いなくエンジントラブルにつながってしまいますね。
インジェクターホールの角度を調べてみた
今回、インテークマニホールドを購入した目的でもあるインジェクターポートの角度を目分量で計測してみることにしました。
エンジンヘッド面に接続する部分と、インジェクターホールの角度、目分量で30°ぐらいはありそうです。
ネット上の情報では、25°との事なので、
目分量計測ですが、三角定規の60°の部分を当ててみると少しインジェクターホールの方が立っている感じです。
30°以下で、噂通り25°なのは間違いなさそうですね。
この先、インジェクターを探すにあたりこのインテークマニホールドを使って調査してく予定です。
以上、「BMW E46のインテークマニフォールドの謎(6気筒 M52TUB)」でした。