BMW E46 インジェクター交換 -_-;
BMW E46 インジェクター交換 -_-;
経緯を話すと長くなるのですが、ブログなので長い話を書きます。(笑)
こちらの記事で、約ひと月前に3週間かけて電子スロットルバルブ化にした自分の車ですが、装備当初は特に目立たなかった特異な動作が発生してしまいました。
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特異な動作とは、アクセルの踏み方にもよるんですがアクセルを少しだけ開いた瞬間、回転数が一瞬落ちるというものです。
考えられる原因は幾つかあって、
- 燃料が多すぎる(かぶってる)
- 点火が悪い(失火している)
- 電スロが何か悪さしている
- アイドリングコントロールバルブを撤去による問題
装備した電スロがこれまで使用していたスロットルバルブも若干径が大きいのでスロットルを開けた瞬間に入り込む空気量が多くなり、不具合をおこしているだけならばMotecの調整で何とでもなるので、散々調整を色々としてみたのですがどうにも改善されず。
結果的にハード的に何か悪さをしているという判断に至りました。
電スロ化した後から何度もテスト走行を繰り返してMotecでログを取りながら調べた結果、アクセルを開けると一瞬回転数が落ちる現象は、
- エンジン冷間時に多発する(ほぼ100%)
- エンジンが温まってくると、ほとんど現象が出ない
という所まで突き止めた所で、電スロ化した9月は気温が高かったため、アクセルを開くと一瞬回転が落ちる現象が出にくかった状態にあり、10月に入り、特に冷間時(駐車場から出す時)にアクセルを開けると一瞬回転数が落ちる現象が顕著に出やすくなったと判断しました。
AVO Motec/Japanさんに車を持ち込んで、その場ではエンジンが温まっていますが、アクセルワークによっては回転数が少しだけ落ち込む(冷間時、アイドリング中などは400回転ぐらいまで一瞬落ちてしまいます。)現象を再現できたので状況を見てもらったところ燃料噴射に問題があると予測。
「インジェクターって掃除したことある?」と言われ、よくよく考えてみればスーパーチャージャー装備してから12年、一度も洗浄したことないので「もしかして一部のインジェクターが詰まりだしたのでは?」ということで、インジェクター洗浄をと思いつつも、最近のインジェクターは洗浄に出す金額の倍ぐらいで新品が購入できるぐらい価格が下がっているとの事で、インジェクター交換をすることにしました。
よくよく考えてみれば、冷間時はガソリンが気化しにくいのでインジェクターの噴射状態にもろに影響を受けやすいというはつじつまが合いますね。
インジェクター交換作業
AVO Motec/Japanさんからインジェクター入荷の連絡を受け、早速インジェクター交換作業に伺いました。
この看板も、もうすぐ見納めだそうです。^^;
こちらが届いたインジェクター。
BOSCHのポルシェ用かな?440CCあります。
現在装備しているHKSさんで販売しているRB25用のインジェクターは480ccなので少し容量が少なくなりますが、400ccあれば十分燃料は足りているので問題ありません。
まずはインジェクターの取り外し。
で、ここで問題発見!
インジェクターホールを覗いてみると、なんとインジェクターホールの床はインマニ本体(裏側)になっていて吸気カムが見えません。
AVO Motec / Japanの高橋社長によるとインジェクターが吸気カムに向けて噴射できないのはエンジンの設計ミスに近いとの話。
AVO Motec / Japanさんのブログのこちらの記事の「悪い例」になっているので、「スーパーチャージャーを装備した時からアイドリングが安定しない原因はこれですね」っと長年苦しめてきたアイドリング問題の原因が今になった完全発覚Σ(・□・;)
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しかし元々エンジン屋のBMWが「そんな変な設計するはずないなー」ということで、拾い画像で純正のインジェクターのノズルを確認してみると、
なんと斜めに飛ぶようにインジェクターノズルが細工されていました。
M52TUB、およびM54Bエンジンはすべてこの斜めに飛ぶノズルのインジェクターが装備されていることを、車購入してから19年目にして初めて知りました。
(後に調べてみた所、インジェクター噴射角度は25°傾いているそうです。一般的なインジェクターは真下に噴射して、噴射幅角度が色々あるそうですが、このインジェクターはかなり特殊なインジェクターですね。)
高橋社長も、これまで数多くのエンジンをフルコン化するのにインジェクター交換を何度も行っていますが、斜めに噴射するインジェクターは初めてみたそうです。
「斜めに噴射できるインジェクターがあったらいいなー」っと思ったことは何度もあるそうですが、実際に斜めに噴射できるインジェクターが存在したことに驚いていました。
高橋社長の話では、多分BOSCHの新しいインジェクターに交換しても、今回問題となっているアクセルを開けると一瞬回転が落ちる問題は解決できないとの事。
これまで装備していたHKS製の物と比較して、インジェクター容量が少し小さくなったぶん燃料が気化しやすくなるので少しは変わるかもしれないけど...との事。
まずは純正のインジェクター(写真左)、取り外したHKSさんから販売しているRB25用の480ccインジェクター(中央)、新品BOSCH製ポルシェ用インジェクターの噴射容量と噴射状態を計測してみる事にしました。
インジェクター計測を行うMotec M4と燃料タンク、燃圧レギュレーター、噴射容量を計測するメスシリンダーで1分間の燃料噴射量を大島メカさんに計測してもらいました。
AVO Motec/Japanさんでは、Motecを装備する際に、インジェクター容量の計測は頻繁に行うそうなので、インジェクター容量計測セットが常設されていました。(笑)
計測結果はほぼスペック通りの噴射量で、M52TUB純正のインジェクターは燃圧3kg/cm2で210ccで、しっかり斜めに噴射していました。(笑)
実際には燃圧は3.5kg/cm2なのでもう少し多いのかな?
BMW M52TUB用のインジェクター容量は、こちらのページによると208cc。
ほぼスペック通りですね。
ちなみにBMW M54Bエンジンのインジェクター容量は、こちらのページによると236ccとのことです。
どちらにしてもHKS製のインジェクターと比較すると半分以下しか容量がありません。
取り合えず、インジェクターの汚れもあるだろうということで新品のBOSCH製を装備してテストしてみることにしました。
上記の写真でインジェクターレールの下に見える緑色の部分が今回装備したBOSCH製のインジェクターです。
BOSCH製のインジェクターは10mm程高くなり、インジェクターレールごと上にあげたため、エンジンカバーを装備するとエアコンフィルターを取り付ける部分と少し干渉してしまうため、エンジンカバーの片側は取り外したままの状態です。
原因解決せず
インジェクター交換後、インジェクター容量に合わせた燃料噴射量の調整を行い、エンジンが温まってしまっている状態でも、アクセルの踏み方によっては回転落ちがあることを確認。
結果的にインジェクターの問題ではく、インジェクターの噴射角度の問題に至りました。
その後、走行は可能な状態にMotecを設定してもらい、何回かの走行テストを繰り返して、燃料を増やしてアクセルレスポンスを悪くする方向で調整してもらい様子を見る事にしました。
以上、「BMW E46 インジェクター交換 -_-;」でした。