これまでよりも低温でロウ付けできる!STRAIGHT ロウ付け棒 アルミ専用
これまでよりも低温でロウ付けできる!STRAIGHT ロウ付け棒 アルミ専用
これまで何度か車で使用する配管用のアルミのロウ付けを行ってきました。いつもはホームセンターなどで入手できる新富士バーナー株式会社のアルミロウ付け一式を使用しています。
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専用のアルミ用フラックスを使用してアルミ硬ロウを使用してガストーチでロウ付けするというものですが、アルミ硬ロウの温度が580℃とアルミ母材が溶ける660℃に非常に近いのでロウ付けが非常に難しく、ロウ付けの感覚を掴むまでにかなり高度が技術を必要します。アルミを熱しても丁度よい温度でのサイン(色が変わるなど)が無いく見た目からの情報では判断出来ない点だと思います。
自分も人に自慢出来るほど多くの経験はありませんが、ロウ付けする母材の形状や状態がロウ付けしやすい物が多いので、これまでビギナーズラックで結構うまくロウ付けできています。
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上記の記事は自分が前回行ったアルミパイプのロウ付けです。
結構細かい部品をうまくロウ付けできていますが、アルミの母材が小さい場合、やはりアルミ硬ロウ棒を流し込む際に母材が溶けてしまうこともしばしばあります。(その場合は母材から作り直し)
ネット上で色々と調べていると、やはり新富士バーナー株式会社のアルミロウ付けはなかなか皆さん苦戦しているようです。そんな中先日違うメーカーでこれまで使用してきたアルミ硬ロウ棒よりも低温のロウ付け棒を発見。もう少し細かいアルミパーツのロウ付けを行いたかったので早速購入してみることにしました。
これまでよりかなり低温なロウ付け棒
ネットで色々と検索すると、数社から似たような感じの製品が販売されているようですが、どれもMade in USAらしく、多分同じ製品を各社それぞれ自社製品として販売しているんだと思います。国内で取り扱いが結構ありましたが、送料無料で安く購入できるSTRAIGHTさんこちらから購入。
STRAIGHTさんは結構お世話になっていて前回はSTRAIGHTさんの強力ガスケットリムーバーもSTRAIGHTさんのものです。
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注文したら次の日に届いたんですが、あまりに巨大な箱が届いたのでちょっとぴっくり。(笑)
中身はこれだけでロウ付け棒が箱の中に斜めに入っていました。(笑)
結構なお値段ですが太さが異なるロウ付け棒が19本も入っていました。(笑)
頻繁に使用する人には良い量な気がします。太さが半田みたいに細い物から、倍ぐらい太いものまで、なんともクオリティーがアメリカンな感じです。(笑)
多分、グラム売りしているので、形状の細かなことはスルーなんでかね?こちらのロウ付け棒は、融点が390℃、専用フラックス無しでのロウ付けが可能とのこと。
ロウ付け後の強度もかなりあるようで、新富士バーナー株式会社の物はパッケージに引張強度25Kgf/mm2と記載があり、今回購入したロウ付け棒は、抗張力32kgf/mm2と記載があり、引張強度と抗張力が同じ事を示しているのかわかりませんが、今回購入したロウ付け棒の方が頑丈みたいな感じがします。
ちなみにスレートさんのホームページで製品紹介の海外の動画が掲載されていました。
関連URL:
アメリカでの製品名はHTS 2000という名前のようですね。多分、以下のページも同じ製品だと思います。
関連URL:
この製品は以下のURLで販売されています。
関連URL:
こちらは商品説明に5本と記載がありますが、5本でSTRAIGHTさんの19本分と似たような金額で販売されているんでしょうか?!(未確認です。)
早速、STRAIGHTさんのロウ付け棒を使用してみました。
1.0mm圧のアルミ板の切れ端を上記の写真のように垂直に配置。アルミ板表面は説明書きにある通り金ブラシでこすってチャチャっと無事ロウ付け完了です。(ちなみに写真の赤い金ブラシは100均一ダイソーで手に入れたブラシです。)
アルミ母材表面をバーナーで炙ってアルミ表面に対してロウ付け棒を押し付けて溶け出したらロウ付けしたい部分全体に流してロウ付け棒を溶かしていきます。
くれぐれもバーナーの炎にロウ付け棒を当ててはいけません。ロウ付け棒だけ簡単に溶けてしまいますので、アルミの母材側にロウ付け棒を押し付け(当て)、STRAIGHT本体の熱で溶かします。
アルミ母材の上で溶けたロウ付け棒はアルミ母材を引き続きバーナーであぶりながら、鉄の棒(自分は手元に鉄やすりしかなかったので鉄やすりの先を使いました。)でアルミ母材になじむようにアルミ母材に載せたロウ付け棒突いていきます。アルミ母材表面にロウ付け棒をなじまぜるのにコツが必要なのとアルミ母材の温度が掴めないのでバーナーの炎で少しづつ炙りながらロウ付け棒の溶けるタイミングを見極める必要があります。(バーナーの炎は一点に当てるとアルミ母材が溶けてしまいので炎を当てる場所はバーナーを揺らしながら炎を当てる場所を変えつつ熱します。)
新富士バーナー株式会社のアルミロウ付の方がフラックスの表面の状態を見ながら出来るので感覚は若干つかみやすいかな?しかしロウ付けの難しさはどちらも一長一短のような気がしますがSTRAIGHTさんのロウ付け棒は溶ける温度が低いので慣れればこちらの方が楽なような気がします。
感じとしてはこれまで自分がよく作成しているような角度を付けたアルミパイプ同士をつなぐのはロウ付け棒ではかなり難しいと思います。新富士バーナー株式会社のアルミロウ付の方がフラックス部分にロウが流れ込みやすいのでアルミパイプ同士の接続には適していると思います。アルミロウ付けも作成するものによって使い分けが必要っといった所でしょうか?
もしSTRAIGHTさんのロウ付け棒を使用して自分のようにアルミパイプ同士をロウ付けするならば2つのアルミパイプをいきなりロウ付けせずに1つづつロウ付け棒のロウを母材に馴染ませてから2つの母材を合体させるなど工夫が必要かと思います。
ちなみに上記の写真ははロウ付け棒でロウ付けした裏側(ロウを当てた裏面)です。少しだけ漏れていますが、新富士バーナー株式会社のアルミロウ付けのような裏には流れ込みがありませんでした。もしかすると垂直に立てた母材の裏目を金ブラシで磨いてなかったからでしょうか?新富士バーナー株式会社のアルミロウ付けはフラックスを塗った部分には流れ込むのでこのような違いがあるんだと思います。
しかし、
ロウ付け棒でロウ付けしたアルミ板の裏側は何故か写真のようになっていました。アルミ板は穴は開けていませんが裏目にロウ付け棒が流れこんだような跡があります。母材のアルミ板を炙りすぎて穴が開いてロウ付け棒が流れだしてしまった(?)ようです。多分母材の温度を上げすぎた事が原因だと思いますが、STRAIGHTさんのロウ付け棒も低温で使いやすいのですが一癖ありますね。
肝心のSTRAIGHTさんのロウ付け棒でロウ付けした強度は説明通り、かなり強度がありますので上手にSTRAIGHTさんのロウ付け棒を使いこなせるようになれば便利だとは思います。
以上、「これまでよりも低温でロウ付けできる!STRAIGHT ロウ付け棒 アルミ専用 」でした。