触媒、O2センサー洗浄目的のガソリン添加剤wynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerを試す
- 2022/05/11 18:22
- カテゴリー:添加剤
触媒、O2センサー洗浄目的のガソリン添加剤wynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerを試す
ここの所O2センサー(ラムダセンサー)の動作が怪しい事が何度かあったため、O2センサーの洗浄を目的とするガソリン添加剤を色々と調べてみました。
ちなみに当方の車は常時ラムダセンサーの状態をモニター出来るようになっています。
上記の写真の赤枠はO2センサーの状態を示しています。簡単に説明するとLA1は6気筒エンジンの123気筒分の酸素濃度、LA2は456気筒分の酸素濃度となります。正確には理想空燃比1:14.7の状態は1.0となり、1.0以下で濃い(リッチ)、1.0以上で薄い(リーン)と判断されます。
青枠の方は、その時点での燃料補正量となります。0.0のときは設定された燃料量が噴射されていて、0.0より大きい場合は燃料が追加噴射されている事を意味します。0.0以下マイナス値の場合は燃料を薄くして噴射している事を意味します。上記は理想空燃比で燃料補正されていて、燃料は少し多めに噴射されている状態となっています。
この補正量には最大値・最小値があり、最大値、最小値に張り付いたまま一定時間を経過した場合、燃料補正が正常に行われないと判断され、エンジン警告灯などが点灯する仕組みとなっています。この仕組みはラムダセンサー付きの車の場合、メーカー問わず基本的に同じような仕組みになっています。
少し前置きが長くなりましたがネット上で結構色々なメーカーからO2センサーを洗浄目的とする添加剤が販売されていますが、数少ない情報から「かなり強力」であろうと推測されたwynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleaner(ウィンズ 触媒コンバータ & O2センサークリーナー )を試してみました。
購入時、日本国内での具体的なレビューは2つ程しか見つかりませんでしたが、1名の方は「予防で満タン投入したらO2センサーが壊れた」、もう1つのレビューは「O2センサーが原因の警告灯がこの添加剤によって消えた」というものでした。
メーカーからの注意書きには「本製品は非常に高い効果を発揮しますので、高年式、過走行(100,000km以上)の車に使用する際には、機械的なトラブルや不良が無いことを確認の上、使用してください。」っと製品がかなり強力であることを意味する注意書きがありました。(私の車は高年式&現時点で25万キロも走行してますけどね....苦笑)
現状のO2センサーの怪しい動作は、2バンクある片バンク側がフルブースト状態で加速すると失神してしまうという(笑)状態で、ちょっと訳あって多分ブローバイガスのオイル成分がO2センサーに付着しているのが原因かと思われます。普通にしばらく走っていれば付着したオイルが落ちてO2センサーが蘇ってくるのでセンサー自体の破損ではなくO2センサーの汚れによる原因だと推測しました。
どうして「O2センサーの汚れ」と推測したかというと、上記は2019年5月にO2センサーの交換時に取り外したときのセンサーの状態です。センサーの先端が白くなっているのでオイル付着と判断出来ます。
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wynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerですが、普段使用しているガソリン添加剤と比較すると超高額です。通常のガソリン添加剤はインジェクターや吸排気バルブ、燃焼室のカーボン除去を目的としているので、ちょっと用途が大きく異なる添加剤のため価格が異なるようです。
上記の画像は拾い画ですが実際にO2センサーを外してみた場合、「カーボン・すすの堆積」、「オイル付着」、「プロテクタの目詰まり」などにwynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerは効果を発揮してくれるかと思います。物理的な損傷は流石にO2センサーの交換以外ないでしょうね。
せっかく高額なガソリン添加剤(ハイオクガソリン満タンとほぼ同額)を使用するので長距離定速度走行が一番効果があるだろうということで、約300km高速道路600円コースを走行してみることにしました。
使用方法は、汚れがひどい場合は30リッターに1本、予防には満タン給油に1本との記載がありました。(満タン状態のガソリン容量の記載はありません。)
300km走行するのに30リットルでは足りないので、こちらの方法で実際のガソリン残量を調べて、添加剤を投入後、40リットルになるように給油後、いざ出発!
途中、サービスエリアによって休憩しつつ、ほぼ定速で走行。自分の車は制限速度120km/h区間では5速3000回転キープで走行出来るのでガソリン添加剤を非常に効果的に燃やすことが出来ます。
あくまでも私感ですが、これまでの色々なガソリン添加剤をテストした結果、ガソリン添加剤は高回転で回してなるべくガソリンの消費量を多めにするよりも、一定回転キープしながら長距離走る方が効果があると思っております。(っと言ってもカーボン除去系のガソリン添加剤(TurbulenceやワコーズのFuel 1、AtoZのFCR-062等)の場合でマフラーから排出されたカーボンの粒がリアバンパーに付着した状態を見ての私感です。)
ガソリン残量10数リットルで帰宅しました。走行距離は308km。
リアバンパーの状態ですがこちらのTurbulence(タービュランス)GA-01と比較すると殆どカーボンの粒などは付着しておりませんでした。タービュランスだともっとかなり細かなカーボン粒がマフラー周辺に付着するのですが、wynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerではほとんど付着しておりません。やはり用途が異なるガソリン添加剤だからでしょうか?
また、走行中O2センサーの状態をモニターしていたのですが、問題のあった片バンク側のO2センサーが、アクセルオフ&燃料カット状態でも燃料が薄くならない状態となって少し焦りましたが、しばらく走り続けたら両バンク共に同じようなラムダ値を示すようになりました。この症状がwynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerによる効果だったのかは正直わかりません。
その他、気になった点としてはガレージに戻った後、これまで嗅いだ事のない、いつもと異なる焼けた臭いがしました。間違いなくwynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerによるものだと思います。
また、ガソリン添加剤ということで、オイルの汚れの状態を確認してみました。
添加剤を入れるBEFORE/AFTERをオイル量を確認時にオイルデップステックを拭いたウエスの状態(一晩おいた状態)をで比較したみました。
オイルデップステックの汚れが付着してウエスが黒くなった感はありますが、wynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleaner添加剤で300km程の走行ではオイルの状態は殆ど変化がないように見受けられます。
今回、O2センサーが原因の警告灯が点灯していた訳でもなく、O2センサーの状態(示している値)に問題があったのでwynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerを使用してみましたが、約300km走行後、O2センサーの状態が大きく変わった感はなく、正直はっきりとした効果はわかりませんでした。
以上、「触媒、O2センサー洗浄目的のガソリン添加剤wynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerを試す」でした。
追記1:wynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerを使用後、この記事の中で述べているO2センサーの失神する現象は無くなりました。多少なりとも効果があったかと思われます。wynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerの使用は、
1.経年劣化によるO2センサーの寿命
2.エンジン内部の燃焼トラブルによるO2センサーの汚れ
3.O2センサーへ長年堆積した汚れ
上記の3つのうち2,3の場合は効果があるかと思います。wynn's Catalytic Converter & Oxygen Sensor Cleanerを使う場合、O2センサーは一応寿命があるので上記の見極めが重要かと思います。
追記2:添加剤を使用後、8か月後にO2センサーを交換しました。O2センサー自身は正常に動作しておりましたが基本的にリッチ(濃い)状態のため、燃料補正がマイナス補正上限になることが続いたため、O2センサーの交換を行い様子をみるために交換しました。そのとき取り外したO2センサーの状態はこちらの記事で紹介しております。