PET-Gフィラメント全然ダメでした。3Dプリンターでオイルセパレーターの作成(その9)
- 2026/05/13 19:35
- カテゴリー:オイルキャッチタンク/ブローバイ関連, 3Dプリンター
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PET-Gフィラメント全然ダメでした。3Dプリンターでオイルセパレーターの作成(その9)
前回の記事に続きます。
バージョン8を装備後、ガソリンを入れていつものテストコースを1周。
前回漏れが確認されたエンジンヘッドカバーの漏れた箇所のグロメットも問題ありませんでしたが、
オイルタンクは少しづつですが内部に液体が増えているように見えます。
サクションパイプ内部のオイル飛散状態ですが、これまでよりちょっと多めになったかな?オイルセパレーターのバージョン8は容積量を増やしてエンジンカバー部分のグロメットからのオイル漏れを避けるために内部圧力損失を減らしたので、オイルミストを含んだブローバイガスの素通り量が増えてしまったようです。
ブローバイガスチャンバーのドレンに接続したPET-Gフィラメント製のドレンタンクにはじめて液体が溜まりました。やはりオイルセパレーターの能力が下がり、オイルミストを含んだブローバイガスが素通りしてしまっているようです。
ちょっとこのまま様子を見てみようと思い、エンジンオイル量も減っっていいたので300cc追加し、
所要で昼間の気温が高めな時間帯に70km程走行後、帰宅して状態を確認してみると、
ブローバイガスチャンバーのドレンタンクの様子がちょっと変です。明らかにオイルまみれになっているというか色がいきなりオイル色に染まってしまっています。
サクションパイプ内部の状態はあまり変化はありませんが、
ブローバイガスチャンバーのドレン口のネジの部分からオイル滲みが発生しています。これではダメですね。
ドレンタンクを取り外してみると、タンク表面にオイルが付着していました。
アルミテープを剥がしてエポキシ接着剤で固定したタンクのつなぎ目部分を確認。つなぎ目部分からの漏れではなく、タンク表面の積層部分からオイルが漏れているようです。
海外のフォーラムでPET-Gフィラメントでオイルキャッチタンクを作っている人がPET-Gで作成する場合はインフィル100%でも漏れが発生するので内部を塗装しないとダメだということを言っている人がいたので、テストを兼ねて内部塗装無しで繰り返し使用してみましたが、やはりPET-Gの積層からの漏れは時間とともにやってくるみたいです。
オイルセパレーターのオイルタンクも同じようにタンク積層表面にオイルが付着していました。極端に気温が高かったわけではありませんが、熱による積層剥離でしょうか?想定していたとはいえ、こんな感じでジワっとくるのは思ってもいませんでした。
漏れたタンクはもう使用できませんので、新しくそれぞれのタンクを作成しました。左側が新規作成。明らかにPET-Gの透明な部分の色の違いがわかるかと思います。
今回の新規で作成いた2つのタンクは内部はこちらのエポキシ接着剤(60分)で積層表面をコーティングし、
オイルセパレーターも素通りしてしまうので、今回は新規で作成せず、オイルセパレーター本体をリューターでカットして上部を開閉できる蓋式に変更。
上部の蓋の部分はこちらのTPUフィラメントでガスケットを作成し、
M4のインサート(使用したのはこれ)を使用して6本のネジで蓋を固定できるように変更してみました。
これまでオイルセパレーターから漏れが発生するのが嫌だったので開閉式を避けてきましたが、オイルセパレーター内部を調整したいので、開閉出来るように仕様変更。TPUフィラメントで厚み1.5mmのガスケットを作成して蓋を固定するネジでガスケットが潰れて押さえつけるように設計してみました。
そして今回は内部のバッフル板を3枚に増やして圧力損失が上がらないように工夫してみました。
ブローバイチャンバーのオイルドレン口からの漏れ対策としてテフロンシーリングテープを巻いて漏れ対策。ネジのピッチが一般的になM6サイズなのでカッパーワッシャーのみでは漏れが発生しまうのでシールテープ対策しました。ドレンに使うにはネジピッチが細かくないと不向きですね。
早速、いつものコースをテスト走行。いつもパーキングでブローバイラインの確認を行うのですが、
上記のパーキングで停車中に上記のエンジンカバーを固定するネジのグロメット部分にオイル漏れを発見。場所がパーキングエリアということもあってカバーを外さない状態での確認で1箇所だけから漏れていました。オイルセパレーターのバッフル板を増やす前は漏れていませんでしたので、間違いなくオイルセパレーターによる圧力損失が大きくなってしまったようです。
おとなしく走行して自宅に戻り、すぐにエンジンカバーを取り外してみると上記の写真のように漏れが広がっていました。前々回のテストで漏れた場所と同じなのでグロメットが劣化して抑えが効かなくなっているようなので15箇所あるグロメットを部分交換することにしました。一応すべてのグロメットの状態をすべて確認したところ漏れは上記の1箇所のみでしたが、
上記の写真の1箇所だけグロメットがひび割れしてしまっていました。この部分はエンジン冷却ファンの温風が常時当たる部分なので劣化が進みやすいようです。
計2箇所のグロメットを
以前、ネットで購入した新品グロメットがあったので交換しました。
オイルが漏れた箇所のグロメット。押さえつけられて変形し弱くなった部分にオイルが流れ込み、漏れやすくなってしまったようです。
漏れたオイルはウエスですべて拭き上げ、下ネジ部分も綺麗にオイルを吸い取りました。
上記はひび割れしていたグロメットを外した状態。オイル漏れは確認できませんでした。
2箇所だけ新品グロメットに交換。締め付けトルクは10Nmです。このグロメットの固定方法ですが、固定するネジ、グロメットワッシャー、グロメット本体の3つの構成になっているので、グロメットワッシャーとグロメット本体を滑らせながら締め付けていきます。グロメットワッシャーとグロメットが接する部分にシリコンスプレー等の潤滑剤を吹きかけて滑るよにして、グロメットがヘッドカバーに接したら、グロメットは一切回転させずにグロメットワッシャーをグロメットにすべらせながらネジで抑え付けていきます。そうすることでグロメットとエンジンカバーの隙間を塞ぐ事が出来ます。ここで注意点はグロメットがエンジンカバーに対してこすれながら回ってしまうとグロメットにネジレが発生してしまうので漏れが発生しやすくなってしまいます。コツはグロメットは回転させずに押さえつけるだけで固定です。
続いて今回のテストで使用したオイルセパレーター側のオイルタンクですが、ASAフィラメント部分とPET-Gフィラメントで作成した部分の接着が甘く、自宅に戻ったら外れていました。そこで再度PET-G部分を作成し、上記のようにPET-Gフィラメントのタンク内面をエポキシ樹脂で表面コーティングを行い、PET-Gの積層を埋めました。
写真からもわかるように積層面はツルツルな状態となりました。ちなみに使用したエポキシ樹脂はこちらのGM-6800。
上記の写真は24時間以上放置した状態です。GM-6800はかなり柔らかく水みたいな状態のエポキシ樹脂なのでタンク内部のコーティングは非常に綺麗に簡単に行えました。
上記がブローバイガスチャンバー側のドレンタンク内部。こちらも同じようにGM-6800を使用して内部コーティングしました。この対策でPET-Gフィラメントで出力しても積層割れは発生しなくなります。
オイルセパレーターの内部圧力損失が大きすぎるので追加したバッフル板を1枚外して内部仕様を変更。タンクの固定部分も4mmのインサートが大量に余っているのでネジ留め式に仕様変更しました。どこからも漏れなく、オイル成分を完全分離できるといいんですけどね。またテストして経過報告したいと思います。
以上、「PET-Gフィラメント全然ダメでした。3Dプリンターでオイルセパレーターの作成(その9)」でした。

