クーラント温度センサーのハーネス付近の配線劣化対策2(BMW E46)
クーラント温度センサーのハーネス付近の配線劣化対策2(BMW E46)
前回の記事に続きます。
クーラント温度センサーの配線内部が酸化している状態を発見したので、もう少しだけ配線を遡って酸化具合を調べてみることにしました。
配線に巻かれたビニールテープを剥がすのに一苦労です。内部の配線を傷つけないようにビニールテープを剥がしていきました。熱を受けている付近のみが酸化して被覆内部の銅線が酸化してしまっているっと想定。この時点では多分30〜50cmも遡れば大丈夫だと踏んでいたんですが...
ビニールテープ剥がすと内部はカピカピ。ビニールテープの糊が粉状になって落ちてきます。
30cm以上遡ったところで上記の写真のようにビニールテープ巻の分岐点があったので被覆を剥いて銅線の状態を確認してみたところ、まだ酸化していました。これはかなり根が深い。これ以上進むと修復の方が大変なのでこの付近で諦めました。(またチャレンジするかもですけどw)
前回使用したハーネスを再利用してもよかったのですが、今回はハーネスを新調しました。TE Connectivity製の282189-1です。BMW純正でもかまいませんが、そもそもBMWが汎用ハーネスを作成しているので「どちらが本物か?」っと言ったら汎用ハーネスの方が本物になるのかな?w おまけに純正は10倍ぐらい高額だし。ちなみにハーネス本体とピンは別売なのでそれぞれ入手する必要があります。私はモノタロウで購入。(ハーネス内部のピンのカシメは通常よりも小さいものが必要です。)
使用した配線ですがMotecでも採用されているこちらのMIL-SPECワイヤーを購入しようかと思ったのですが、AVO/Motec Japanさんに配線だけで注文するのも迷惑かと思いこちらの耐熱200℃のシリコンワイヤー24AWGを使用しました。もう少し細い26か28AWGでもよかったかな?シリコン被覆ということもありちょっと太めですが熱と水分だけにはもっとも強い配線です。
ハーネスの根本部分は前回よりもしっかりと収縮チューブ3重+液体ガスケットで防水処理しました。ここまですれば配線を伝わって雨水等が伝わって流れてきてもハーネス内部に水分が入ることはありません。
遡って配線を外した部分をアセテートテープで巻き直して、上記のようにタイラップで配線を固定しました。
ちなみに上記は左側がTE Connectivity製の新品ハーネス、そして右側が25年使用したBMW純正ハーネス。右側は内部のピンが広がってしまってます。BMW純正が元々広がっていたとも思えませんし、これが原因で接触不良は無いと思いますが、25年も使用すればこんなものでしょう。
部分的ですが配線の引き直し&ハーネスの交換後、エンジンを始動して状態を確認してみました。
上記はエンジン始動直後のステータス。Coolant temperature(エンジン水温)は70.20F(21.2℃)、Coolant water outlet temperature(クーラント温度)は67.27F(19.6℃)、oil temperature(油温)は68.35F(20.2℃)。
上記はアイドリング後、oil temperature(油温)が168.66F(76℃)のときの水温は190.74F(88℃)、クーラント温度101.81F(38.7℃)の状態でエアコンオンの状態では電動ファンは20〜40%程度の回転状態でした。この状態ではウォーターバルブが半開き状態なのでラジエター側へクーラントがあまり流れていないのでクーラント温度はかなり低い状態ですですがハーネス交換を行ったクーラントセンサーの温度は正常に動作していることを確認しました。
電動ファンのモーターとコントローラーの交換、およびクーラント温度センサーのハーネスの交換を行いアイドリング状態で2回、電動ファンが全開動作しない事を確認したので昨夜走行テストをしてきました。エンジン始動後、注意深く電動ファンの音を聞いていたのですが、ほぼ電動ファンの音は聞こえず。音が聞こえないのも逆に不安になったので途中で車を停車して電動ファンの動作状態を確認してみたところ、エアコン使用で電動ファンは全開ではない状態で回転していました。一応、電動ファンのモーター&コントロールモジュールの交換、およびクーラント水温センサーのハーネス交換後、3回の確認では今年になって数回発生していた冷間時からエンジン始動後電動ファンが全開で回る問題が発生しておりません。原因がまだ特定出来ていないのとエアコンのガス圧の計測が行えていないので、しばらくは経過観察したいと思います。
以上、「クーラント温度センサーのハーネス付近の配線劣化対策2(BMW E46)」でした。