HVA(ハイドロリックバルブアジャスター)交換(BMW E46)
HVA(ハイドロリックバルブアジャスター)交換(BMW E46)
HVA(ハイドロリックバルブアジャスター)の交換を行いました。
21年10か月、走行距離25万キロオーバーで初めての交換です。BMWだとHVAと呼びますが、タペット、ラッシュアジャスターなど呼び方は色々あるのかな?
HVA(ETKだと油圧タペットと日本語記載されていますね。)は上記の図の10番になります。カムシャフトとバルブの間に入っていて内部のバネで自動的にカムシャフトとバルブクリアランスを調整するものです。
経年劣化でカタカタと音がしてきますのでHVAごと交換するのが一番簡単な対策方法です。HVAを交換するにあたり色々と調べたところ海外などではHVAを分解して内部のバネを交換するという強者もいたりしました。
HVAが理想通りに機能しないとエンジンの始動性が悪くなったり、冷間時にミスファイヤを起こしたり様々な症状が発生します。HVAの動作不良による初期症状の状態ではエンジンが温まってしまえばカタカタというタペット音がおさまってしまい、様子見のまま放置する方も多いようです。
ですがHVAの不調でエンジンの調子が悪くなって車を乗り換えてしまう人も沢山います。6気筒の場合、吸排気バルブ4本で24個の交換になりますのでそれなりの費用がかかりますし、HVAの交換のために吸排気カムシャフトを外す必要があり、それに付随するタペットカバー、VANOSの脱着などに伴う再利用不可能なパッキンの交換やHVAの交換のためにSSTが必要となるため、かなり難易度が高い作業となります。
基本的にはエンジンオイルの交換を定期的にやっていればロングライフなパーツですが、それでもバルブの開閉時に必ず動作するので経年劣化は避けられません。私のように過走行な車はいつか交換することになります。
今回、2月の初旬に本国オーダーでパーツを手配しましたが、諸事情あって1か月パーツの手配が遅れ、4月中旬に本国より入荷。HVA自体のパーツ在庫が本国にもなかったようでHVAの製造を待っての入荷となりました。
私の車のエンジンで使用しているHVAはBMWの他のエンジンでも共通パーツとして使用されているので、パーツ自体はまだ製造されているようです。
今回交換したパーツ一式です。車を預けたときに撮影させてもらいました。
作業は毎度のStudieさん。交換は元Dラーに在籍して過去にHVAの交換を行った事があるメカさんが担当してくれました。
今回作業中の様子をメカさんに撮影を依頼しまいたので、以下その様子です。
タペットカバーを外したところ。
VANOS、カムシャフトを外したところ。
VANOS付近。25万キロ走行したエンジンの内部です。定期的なオイル交換を21年してきましたので、かなり綺麗な状態ですね。
取り外したカム関連のパーツです。取り外したHVAも並んでいます。
吸排気カムとVANOS一式です。写真に見えるのがSSTとなります。
新しいHVAを入れた状態です。
作業中、特にトラブルなく、用意したパーツのみで作業は無事終わる事が出来、作業は2日で終わりました。
状態を確認したかったので、交換したHVAのみ受け取ってきました。
一応、全部状態を確認したかったので箱から取り出しました。24個あると箱から取り出すだけでも大変ですね。
1つ1つ目視確認ですがHVA本体に目立つ傷などは見受けられませんでした。常にエンジンオイルに保護されているので当然なのかもしれませんが、25万キロ使用したようにはまったく見えません。エンジンオイル交換を定期的に行ってきた恩恵といったところでしょうか...。
劣化するのはHVA内部のバネで、バネのへたりが原因なので目視レベルでどれがおかしいという判断は出来ませんが、何個かバネ内部のバネが下がっているように見えるものがありました。
ただHVAがオイルまみれなのでバネの状態もオイルの張力で状態が定まりませんので、本当にダメになっているのかは目視レベルでは判断は出来ませんけどね。
交換後のフィールですが、特に大きな違いは感じていません。車を受け取ったときすでにエンジンが暖機されていたので、冷間時の状態で判断できるかな?
ちなみにStudieさんのブログでも紹介されています。
関連リンク:
BMW E46 328ci のHVA(ハイドロリックバルブアジャスター)という少しマニアックな作業編w
以上、「HVA(ハイドロリックバルブアジャスター)交換(BMW E46)」でした。
HVAの交換に関するお問い合わせはStudieさんへ直接お問い合わせください。