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Motec エンジン始動時の燃料噴射量

結構前(10年ぐらい前)に調整したことはあったんですが、以前から思っていて放置していたエンジンの開始時の燃料噴射量の調整について、自分なりに理解を深めるためにMotec M100系のヘルプを一部を日本語訳してみました。

最近、Googleの翻訳がAI機能が加わり、ほぼ英文のコピペで翻訳してくれるようになりました。いやー、便利ですね、賢いですねー。
学生時代にこんなのあったら本当にうれしかっただろうなー。(笑)

で、そもそものMotecのヘルプマニュアルはミススペル、Motecワールドな略語、文章が丁寧でない(文章を部分的に翻訳すると何を主語、主題としているのかよくわからない文章)が多かったり、部分的に適当だったり、何年経っても修正しなかったり(笑)、その他、英文に慣れている人でも読むのに難しいと聞いた事があります。(内部のヘルプとかを書いているエンジニアはオーストラリア在住のアジア人だという噂です。)

Motecの試練(笑)は本体のマニュアルはインストレーションと技術資料的なものしかなく、頼みの綱はECUマネージャーのヘルプとMotecフォーラムぐらいなので、色々な意味でハードルが高いです。2003年の装備当時よりもネット普及によって情報が拾いやすくはなりましたけどね。国内で唯一Motec仲間、Twitterで知り合えたGenGenさんは貴重な存在ですわぁ。

まあそもそも、自分がMotecを付けた理由は、スーパーチャージャー装備の準備のためでした。今でこそキット化されている海外のスーパーチャージャーキットは、色々調べてみると日本仕様のBMWではDMEの書き換えが対応できない率100%(笑)本当あの当時AA、ESS、後発のVFなどへ直接メール送って問い合わせたなー。多分、現行車種でもそうだと思うけど、実は日本の左ハンドル車であっても燃料系統が日本仕様になっていたりするので、キットのポン付けはほぼ不可能なんです。車を並行輸入してれば別なんですけど、ETKとかみてもらうと若干の仕様違いがわかると思いますが、あの当時はUS仕様向けのキットがなぜか多かったです。Studieさんも46M3にAAのキット付けた一号機はかなり手を焼いていましたし、AAからエンジニアが来日して調整とかしてましたからね。
そのため、純正のDMEを書き換えて燃料制御して安定的に動かすのは至難の業ということがわかり、ならばフルコンしかないでしょうということで、SC付ける前にMotecを装備して、現社を動く状態にしたわけです。当時は、6気筒エンジンを対応できるM100系がM800とM880しかない時代でしたけどね。
ついでにSC関連の裏話っしちゃうと、Studieさん経由でヨーロッパのBMWチューナーで右ハンドル対応のSCキット作れるところを見つけて話を進めていた矢先にエンジンブローで開発中止になったり、日本のHさんもM54対応のキットを出したのはいいんですが、サブコンによる制御なので、どうしてもパワーがあげれない、エンジン不調があまりにも多いので、デモカーで作った車も何度も今は亡きBASEさんに出戻り繰り返したりしてました。(笑)なのでHさんのキットは330用でも車種が超限定でオートマの左ハンドルのみサポートみたいな、まったく汎用性が持てなかった理由がいくつもあります。

まあ、過給機をポン付けできると思っている人があまりにも多いので参考程度に...。言いたいことはエンジン知識、BMWの知識だけ詳しくても一台を作り上げるのは簡単じゃないってことです。

余談が長くなりましたが、長い付き合いのMotec。すでに人生の28%を共に歩んできました。爆

以下自分用メモとして、エンジン始動時のかかわる調整箇所の3か所のヘルプをそれぞれ翻訳してみました。

Fuelメニュー、CompansationClanking Comp

以下、原文

--------------------------------------------------------------

This table allows trimming of the fuel during cranking of the engine.

During cranking additional fuel is normally required. The amount of additional fuel that is required is normally dependent on both the cranking time and engine temperature. Normally this additional fuel is be phased out over the first 10 to 15 seconds of cranking.

Note that the Engine Temperature compensation should be correct before attempting to adjust the cranking compensation.

The table should be configured to use the "Crank Time" channel on the X axis and either the "Engine Temp" channel or the "Fuel ET Comp" channel on the Y Axis.

Note that the "Fuel ET Comp" channel is abbreviated as "F(ET)" and the "Crank Time" channel is abbreviated as "CrTm".

The "F(ET)" channel is the resultant value of the "Fuel ET Comp" table and will vary as the Engine Temp varies. Note that when the engine is hot the value of "F(ET)" will normally be zero.

By default the "F(ET)" channel is used on the Y axis rather than "Engine Temp". The "F(ET)" channel is chosen as the default partly because it gives direct conversion from older versions which had a single "Cranking Enrich" parameter. Equivalent operation is achieved by using a 2 x 2 table and varying the single value at the top left of the table while leaving the other three values at zero.

If this is confusing then choosing "Engine Temp" for the Y axis will generally work well and is simpler to understand.

To select the axis channels select 'Axis Setup' from the Tools menu.

The amount of trim is reported as "Fuel Starting Comp" or "F(Strt)".
Note that once the engine starts F(Strt) will read the compensation from the Post Start comp.

The Trim is a plus or minus percentage applied to the base injector pulse width.

Typical Values if using "F(ET)" on the Y Axis:
      CrTm Secs  0   15
        ----------------
 F(ET)% 100  | 120    0
          0  |   0    0

Typical Values if using "ET" (in degrees C) on the Y Axis:
      CrTm Secs  0   15
        ----------------
 ET C   100  |   0    0
         50  |   0    0
         25  |  25    0
          0  |  50    0
        -25  |  75    0
        -50  | 100    0

--------------------------------------------------------------

以下、Googleによる自動翻訳。(一部修正を入れてあります。)

このテーブルは、エンジンのクランキング時に燃料のトリミング可能にします。

クランキング中は通常、追加の燃料が必要です。 必要な追加燃料の量は、通常、クランキング時間とエンジン温度の両方に依存します。 通常、この追加の燃料は、クランキングの最初の10〜15秒間に段階的に除去されます。

クランキング補償を調整する前にエンジン温度補償が正しいことに注意してください。

テーブルは、X軸の「Crank Time」チャネルと、Y軸の「Engine Temp」チャネルまたは「Fuel ET Comp」チャネルのいずれかを使用するように設定する必要があります。

Fuel ET Comp」チャネルは「F(ET)」と略記され、「Crank Time」チャネルは「CrTm」と略記されることに注意してください。

F(ET)」チャンネルは、「Fuel ET Comp」テーブルの結果値であり、エンジン温度が変化すると変化する。 エンジンが熱くなると、「F(ET)」の値は通常ゼロになることに注意してください。

デフォルトでは、 "F(ET)"チャンネルは "Engine Temp"ではなくY軸で使用されます。
F(ET)」チャンネルは、単一の「Cranking Enrich」パラメータを持つ古いバージョンから直接変換するため、デフォルトとして選択されます。等価な演算は、2 x 2テーブルを使用し、テーブルの左上の単一値を変更し、他の3つの値をゼロのままにすることによって達成されます。

これに混乱している場合は、Y軸の「Engine Temp」を選択すると一般的にうまく動作し、理解しやすくなります。

各軸チャンネルを選択するには、[ツール]メニューから[Axis Setup]を選択します。

トリムの量は「Fuel Starting Comp」または「F(Strt)」として報告されます。

エンジンが始動すると、F(Strt)Post Start compからの補正値を読み込みます。

トリムはベースインジェクタのパルス幅に適用されるプラスまたはマイナスのパーセンテージです。

--------------------------------------------------------------

続いて、

Fuelメニュー、CompansationPost Start Comp

以下、原文

--------------------------------------------------------------

This table allows trimming of the fuel after the engine has started.

 During the post start phase additional fuel is normally required. The
 amount of additional fuel that is required is normally dependent on both
 the time since starting (run time) and engine temperature. Normally this
 additional fuel is be phased out over approximately the first 10 to 30
 seconds of running.

 Note that the Engine Temperature compensation should be correct before
 attempting to adjust the post start compensation.

 The table should be configured to use the "Run Time" channel on the X
 axis and either the "Engine Temp" channel or the "Fuel ET Comp" channel
 on the Y Axis.

 Note that the "Fuel ET Comp" channel is abbreviated as "F(ET)" and the
 "Run Time" channel is abbreviated as "RunTm".

 The "F(ET)" channel is the resultant value of the "Fuel ET Comp" table
 and will vary as the Engine Temp varies. Note that when the engine is hot
 the value of "F(ET)" will normally be zero.

 By default the "F(ET)" channel is used on the Y axis rather than
 "Engine Temp". The "F(ET)" channel is chosen as the default partly
 because it gives direct conversion from older versions which had a single
 "Post Start Enrich" parameter. Equivalent operation is achieved by using a
 2 x 2 table and varying the single value at the top left of the table while
 leaving the other three values at zero.

 If this is confusing then choosing "Engine Temp" for the Y axis will
 generally work well and is simpler to understand.

 To select the axis channels select 'Axis Setup' from the Tools menu.

 The amount of trim is reported as "Fuel Starting Comp" or "F(Strt)".
 Note that while the engine is cranking F(Strt) will read the compensation
 from the Cranking comp rather than the Post Start comp.

 The Trim is a plus or minus percentage applied to the base injector pulse
 width.

 Typical Values if using "F(ET)" on the Y Axis:
     RunTm Secs  0   20
        ----------------
 F(ET)% 100  | 120    0
          0  |   0    0

 Typical Values if using "ET" (in degrees C) on the Y Axis:
     RunTm Secs  0   20
        ----------------
 ET C   100  |   0    0
         50  |   0    0
         25  |  25    0
          0  |  50    0
        -25  |  75    0
        -50  | 100    0

--------------------------------------------------------------

以下、Googleによる自動翻訳。(一部修正を入れてあります。)

このテーブルは、エンジン始動後の燃料のトリミングを可能にします。

ポスト開始フェーズ中に追加の燃料が通常必要とされます。 必要とされる追加の燃料の量は、開始からの時間(ランタイム)、エンジン温度の両方に通常依存しています。 通常、この追加の燃料は、実行中の最初の約10〜30秒かけて段階的に廃止されます。

ポストスタート補正を調整する前にエンジン温度補償が正しいことに注意してください。

テーブルは、X軸の "Run Time"チャネルとY軸の "Engine Temp"チャネルまたは "Fuel ET Comp"チャネルのいずれかを使用するように設定する必要があります。

Fuel ET Comp」チャネルは「F(ET)」と略記され、「Run Time」チャネルは「RunTm」と略記されることに注意してください。

F(ET)」チャンネルは、「Fuel ET Comp」テーブルの結果値であり、エンジン温度が変化すると変化する。 エンジンが熱くなると、「F(ET)」の値は通常ゼロになることに注意してください。

デフォルトでは、 "F(ET)"チャンネルは "Engine Temp"ではなくY軸で使用されます。 「F(ET)」チャンネルは、1つの「Post Start Enrich」パラメータを持つ古いバージョンからの直接変換を提供するため、デフォルトとして部分的に選択されます。
等価な演算は、2 x 2テーブルを使用し、テーブルの左上の単一値を変更し、他の3つの値をゼロのままにすることによって達成されます。

これに混乱している場合は、Y軸の「Engine Temp」を選択すると一般的にうまく動作し、理解しやすくなります。

各軸チャンネルを選択するには、[ツール]メニューから[Axis Setup]を選択します。

エンジンは、F(STRT)をクランキングしている間Clanking Compではなく、Post Start Compから補償を読まれることに注意してください。

トリムはベースインジェクタのパルス幅に適用されるプラスまたはマイナスのパーセンテージです。

--------------------------------------------------------------

この2つの違いは、名前の通り、Clanking Compがクランキング中、Post Start Compがクランキング後、エンジンがかかった後の補正となります。

内容的に、Motec ECU Managerの古いバージョンでは、1つのパラメーターPost Start Enrichで行われていた内容をVersion3.xになって2つに分けられて、テーブルの軸指定も自由自在になったということですね。

自分が思うに、このヘルプの中に記載されている内容は現代の車にはちょっと濃いめすぎるような気がしてます。濃い分には安全という安易は発想もありますが、噴射量が濃すぎて、この時期(気温が高い夏)エンジンのかかりが悪くなりすぎたりするんですよねー。
そもそも薄すぎてかかりが悪いと思い込みがちですが、薄くすると瞬間にかかったりして、びっくりしたり。(笑)

でも寒い季節になると、今度はエンジンが燃料が気化しにくいため、かかりにくいというジレンマに陥ったり、吸気温度も参照できたりするといいんですけど、何か良い手はないですかねー。

どちらにしても、現在、濃いみたいなので、上記の訳を十分に理解できたので、次回調整してみたいと思います。

現在、自分の設定は共に縦軸を「F(ET)」チャンネルにして、ディフォルトの値に対して、テーブルの左の下に値を追加して調整してますので、その値を再度調整でいけそうかな?
夏場のエンジン温度は、冷えているときでも外気温度に近いので、「F(ET)」がゼロに近い値になっているということですね。
あ、そうそう、Motecのクランキング中の判定って、General SetupMiscellaneous Setupの中にあるRun RPMで指定した回転数以下で、ゼロ回転以上だとクランキング中って判断されるという理解でいいのかな?

そして、もつ1つのエンジン始動ときのパラメーター。

Fuelメニュー、CompansationFirst Injection

以下、原文

--------------------------------------------------------------
Amount of extra Fuel injected on first injection.

これは、一文のみ。以下が訳です。

最初の噴射で噴射された余分な燃料の量。

--------------------------------------------------------------

現在のFirst Injectionには、エンジンが中途半端に冷えた状態のときに有効となるように横軸に水温を割り付けています。

まあこれはこのままでよいだろうけど、気持ちとしては、もう少しエンジン開始時の燃料量を抑えたいと考えてます。
理由としては、エンジンをかけてすぐ切るようなケースの場合、結構燃料が臭いうんですよね。
あのガソリン臭はどこから臭うんだろうな~ってマフラーしかないかな?

以上、Motec エンジン始動時の燃料噴射量、自分メモでした。

 

 

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