純正交換タイプエアーフィルタ比較
車がノーマルの頃、純正交換タイプのエアーフィルタの比較を行ったことがあります。
当時の写真が出てきたので、掲載したいと思います。
ここで紹介している内容はBMW E46 328ciのエアーフィルタとなりますが、現在の車もほとんど同じ構造で、車のエアーフィルタ部分は、ほぼ進化していないと思います。
まずは、純正の乾式、紙タイプのエアーフィルタです。
かなり固い紙ベースのもので、湿気には気を付けたほうがよいと思います。
上記の写真は外気が吸い込まれる側です。エアークリーナーがこのようなヒダヒダになっているのは、表面積を稼ぐためです。これはダイレクトエアークリーナーなども同じように表面積を稼いで、吸気量が増えるように工夫されています。
こちらがエンジン側のスロットルへ繋がる側です。写真は1万キロ超えたぐらいの期間しか使用していませんが、新品と比べるとかなり色が黒くなっているかと思います。
純正のエアーフィルタの厚みは、55mmありました。スロットルバルブにつながるパイプ径への流速に合わせてエアークリーナーボックスのサイズは多分ある程度の容積計算されているかと思われますが(良く聞く、吸気チャンバーというやつですね。)、写真のオレンジ色のゴムパッキンの部分さえしっかり密閉できれば、エアーフィルタの厚みは結構稼ぐことが出来るようになっています。
純正のエアーフィルタは、汚れた交換するしかありません。作りは純正なので、しっかりしていますが、吸気抵抗はかなり高いと思います。(ある程度吸気抵抗があるようにわざと作ってあると思われます。)
続いて、RAMAIR社のフィルタです。
最近、あまり聞かなくなりましたが、RAMAIRは外車乗りの中では結構メジャーな方かと思います。オイル湿式タイプのスポンジ2層構造になっており、名前の通り2層スポンジによって吸気時にRAM圧を発生し、吸気流速がノーマルフィルタと違うとういのが売りです。(実際に流体解析したわけじゃないので、本当に吸気時にRAM圧が発生しているのかはわかりませんけどね。)
上記の写真は外気側で、写真のRAMAIRの文字が見えなくなる、または15,000km走行したら、専用クリーナーとオイルで洗浄し繰り返し使用することができます。
こちらがエンジンスロットル側です。目の細かいスポンジになっています。RAMAIRというと、ダイレクトタイプのエアーフィルタも含めて、このスポンジの印象が強いかと思います。
写真のRAMAIRは、2003年頃の物で、最近の物ではないので、今はどうなっているかわかりませんが、パッキン部分のゴムが弱く、上記の写真では、ゴム系の透明接着剤で補修して使用していました。
エアークリーナーボックスへの取り付けが良くなかっただけなのかもしれませんが、洗浄して繰り返し使用できるエアーフィルタとして考えた場合、ゴムパッキンの部分はちょっとNGかと思います。
使用感は、ノーマルと比較した場合、劇的な変化はありませんが、アクセルの付きがよくなる感じは体感できるかと思います。
RAMAIRの厚みですが、35mmでした。吸気抵抗はかなり少ないと思います。上記の写真もゴムパッキンの部分を補修してありますが、ゴムパッキンの部分だけもう少し強いものにしてくれれば良い製品かと思います。
続いてK&N社のフィルタです。
外車用の吸気用エアーフィルタ、バイクなどでも一番有名なので、国内に代理店も多く一番入手しやすいフィルタかと思います。この写真は新品の写真となります。流石というか、純正よりもしっかりした作りになっています。
K&N社のエアーフィルタもオイル湿式タイプで、汚れたら専用クリーナーで洗浄して、専用オイルを吹きかければ繰り返し使用することができます。
純正紙ペースのフィルタと同じように、表面積を稼ぐようにヒダヒダ(なみなみ)になっています。素材は、目の粗い紙ベースかと思われます。
エアーフィルタの厚みですが、25mmと一番薄く、純正紙フィルタの半分以下でした。
吸気抵抗は純正と比較するとかなり少ないです。私は、純正フィルタ→RAMAIR→K&Nという順番で交換したので、純正フィルターとの比較はできていませんが、RAMAIRと比較して特に大きな差は感じられなかったと思います。
3つのフィルタを比較しましたが、純正のみが乾式タイプ、K&N社とRAMAIR社は共にオイル湿式タイプとなります。
他社も含めて、大半のオイル湿式タイプのフィルタは、フィルタに付着したオイルに埃を吸着させて汚れを取り、純正のフィルタよりも吸気抵抗が低くなるように作られています。
また、汚れたら専用クリーナーとオイルで繰り返し使えるタイプが大半で、私のように何年も繰り返し使用する場合はかなり経済的でメリットが多いのですが、デメリットとしてエアーフィルタに付着したオイルが、エンジンに吸い込まれる途中にあるエアーフローセンサーに付着して、そのオイルが原因でエアーフローセンサーのトラブルになったります。湿式タイプのフィルタを使用している方は、壊さないように注意が必要ですが、エアーフローセンサーの洗浄を定期的に行った方がよいでしょう。
大半はオイルの付着方法が問題で、オイルをフィルタにかけすぎるケースだと思いますが、最近の車はエアーフローセンサーのトラブルは走行できなくなることが多いので注意が必要です。
以上、純正交換タイプフィルターの比較でした。