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ZFミッションオーバーホール&クラッチ交換(BMW E46)

ZFミッションオーバーホール&クラッチ交換(BMW E46)

遅れましたが2022年初ブログです。いつもこのブログを見て頂いている方々本年もよろしくお願いいたします。(ってそんなに読者はいないか..。)

さてさて新年一発目は、ここ1年半近く貯めに貯めたミッション系のメンテナンスからです。

我車もマニュアルトランスミッションを装備してからかれこれ16年。2006年にスーパーチャージャー装備後一発でATミッションが滑ってしまったためマニュアルミッションに交換した頃の走行距離は9万キロだったので、かれこれ16万キロ使ってきました。これまで一度もミッションのメンテナンスは特に行ってきませんでしたが使用しているトランスミッションはZF製(型番S5D 320Z)の唯一のメリット?!であるオーバーホールをそろそろ行おうと昨年からいろいろと調べてきました。最近のBMWの事はよく知りませんがE系BMWのマニュアル車の場合ZF製かゲトラグ製のどちらかのミッションが使用されておりゲトラグ製の場合ミッションのオーバーホールは不可でトラブルがあった場合は載せ替えしか選択肢がないとか....。

せっかくなのでZF S5D 320Zのオーバーホール方法をネットで調べるとかなり沢山のYoutube動画が見つかり、基本的には各ギアのシフトレバーに対する返りバネの交換、およびシャフト部分のシャフトシールの交換という2つがミッションオーバーホールメニューとのこと。

シフトミスを多発した場合内部のギア交換やインプットシャフトなどの交換等も必要になるかもしれませんが、基本的にミッションオイル交換を定期的に行っていれば壊れることはないとの専門家からご指導受けました。

現状のミッションは時々ギアの入りが悪い程度なのでこの2つのオーバーホールをミッションを下したタイミングで行おうとStudieさんに相談。

相談したのは昨年の9月頃で、オーバーホールのためのパーツ調査や手配、オーバーホールするためのSST(治具)等の用意に2か月程かかり、繁忙期の年末を避けて年明け一発目の作業になりました。

ZFミッションオーバーホール用の治具とパーツ

ちなみに上記はSSTとミッションオーバーホール用パーツ一式。リバースと5速用のシフトレーバーのコンプレッションスプリング(PN/23311224935、23311224817)は再利用可能なので上記の某社のオーバーホールキット含まれていませんでしたが、せっかくなので個別にパーツを手配して交換することにしました。

また、今回ミッションを下す最大の目的はクラッチ交換。現在OS技研のスーパーシングルクラッチM3B用が装備されておりますが、今回で長年繰り返し使用してきた軽量フライホイールはやめてM3B純正ダブルマスフライホイール&M3B純正クラッチの装備を行いました。

IMG_0035.jpg

早速ピットに入庫からの写真です。作業期間は4日を予定していたので、撮影はStudieメカさんにカメラを渡して撮影してもらいました。

交換するパーツ一式

今回のほとんどのパーツは自分で用意し、クラッチ3点キットとフライホイールは海外から平行輸入しました。
M3B用の純正ダブルマスフライホイールは30万円近くし、ちょっと現実的ではない価格ですがOEMのLUK製は約7万円(購入時$654.36)しないぐらいで現実的な価格でした。

LUK ダブルマスフライホイール

LUK ダブルマスフライホイール 4150194100

LUK ダブルマスフライホイール本体

クラッチ3点セットは純正がOEM採用しているSACHS製。価格はドルベースで$301.36でした。SACHS製クラッチは純正パーツを使用してもSACHS製なのでSACHS純正品のM3B用を入手しました。

SACHS M3B用クラッチセット

IMG_2277.jpgSACHS M3B用クラッチセット 21212227536

SACHS M3B用クラッチ3点セット

クラッチ3点セットのレリーズベアリングの箱

クラッチ3点セットのレリーズベアリングの箱は見事に潰れていました。(苦笑)遠路はるばるアメリカから輸入したので仕方ないですかね。中身は問題ないので良しとしましょう。
SACHS製のクラッチ3点セットは正確には4点セット。クラッチ板、クラッチカバー、レリーズベアリング、そしてパイロットベアリングが付属。ただしパイロットベアリングはBMW純正のパイロットベアリングと比較すると内径・外径は同じですが厚みが異なるので、このキットに付属しているベアリングは使用せずに純正のパイロットベアリングを使用しました。

その他クラッチ交換に伴い

  • スプリングホルダー(21517570284)
  • クラッチレリーズ ガイドパイプ(23111224845)
  • パイロットベアリング(11211720310)
  • フェイタスヘッドスクリュー(07119906045)
  • クラッチフォークピン(21511223328)
  • レリーズレバー(21511204229)
  • マフラー用ガスケットアスベストフリー(18301716888)

を入手して持ち込み作業でお願いしました。(カッコの中はパーツ番号)

Studieさんにはミッション本体のシール一式、先の5速とリバース用コンプレッションスプリングの手配をお願いしました。昨年のコロナ禍でやる事がないのでパーツをコツコツと集めてきたものを一気に取付といった感じです。

持ち込みパーツの場合、Studieさん側と念入りな打ち合わせをしないとなかなか難しいと思いますので、もし同じような作業を検討している方がおられましたら直接担当営業にご相談してみて下さい。

ミッションを下すためリフトアップ

まずはミッションを下すところから...。

OS技研のスーパーシングルクラッチ

4年程しか使用していないOS技研のスーパーシングル。まだ全然使えますが軽量フライホイールのガラガラ音や街乗りの扱いにくさにはいい加減飽きました。(笑)OS技研製はツインプレートを含め2007年から繰り返し使用してきましたのでかれこれ15年使ってきたことになるのかな?

OS技研のクラッチとM3Bクラッチ

OS技研のスーパーシングルクラッチ&軽量フライホイールとM3Bダブルマスフライホイール&クラッチを並べたところです。ちなみにZF製ミッションのS5D 320Zは以下の車種に使用されています。

ZF製S5D320Zを装備しているBMW一覧

一部の車種は年式でミッションが6速になったり仕様変更がありますが上記のS5D 320Zミッションが装備されている車種になります。同形式ミッションでも装備されているクラッチパーツ(クラッチ板、カバー、レリーズベアリング等)が異なり、自分のE46のクラッチとM3B用のクラッチは型番が異なります。エンジンパワーの違いからより扱いやすくするためにエンジンの出力に合わせたクラッチ板を用意しているんだと思いますが、私の車は過給機付きということもあり今回M3B用のフライホイール、クラッチ板、クラッチカバー、レリーズベアリング、レリーズレバーの5点セットでBMW純正(同等品)一式を装備しました。(聞いた話ではBMWの240mmサイズクラッチならばこれら5点をそろえれば流用できるとのことです。)このクラッチ一式はS50B、S52B、S54エンジンのE36M3BやE36Mロードスターで採用されているクラッチなので320馬力前後までは問題ないということですね。

さてさて話がそれましたがクラッチの交換。

ザックスのクラッチカバー

クラッチの交換は特に詳細画像なく、上記の写真のザックスのクラッチカバーが装備されたよくある光景です。(笑)しかしOS技研のように美がないですね...まあ常に見える部分じゃないのでどうでもいいか。

ミッション内部側のシール交換

ここからが下したミッションのオーバーホール。まずはミッション内部側のシャフトシール交換。

IMG_0046.jpg

シャフトシールの交換はオイル漏れ等が発生すると対処しなければならないのでSSTが必要ですが交換経験があればBMWができるところならば対応できる作業かと思います。

レリーズレバーとクラッチレリーズガイドパイプの比較

レリーズレバーとクラッチレリーズガイドパイプの比較。一応これらはM3B用とE46用でパーツナンバーが異なります。上記の写真でクラッチレリーズガイドパイプよく見ると、ちょっとこれまで使用してきたクラッチレリーズガイドパイプの方が径が太いように見受けられます。これまでE46用として指定されているクラッチレリーズガイドパイプのパーツ番号はM3Cと同じなのでこの部分はM3C以降は径が太くなったということでしょうか?レリーズベアリングとレリーズレバーの兼ね合いがあるので、今回はM3B仕様ですべて合わせましたが、もしかするとこの部分はクラッチペダルのフィールに何か影響しているのかもしれません。

結論から言うと使用するレリーズベアリングに合わせる必要があるって事なので、

  • レリーズレバー
  • クラッチレリーズガイドパイプ
  • レリーズベアリング
  • クラッチ板
  • クラッチカバー
  • フライホイール

の6点の組み合わせが合えば同一ミッションでクラッチ交換可能という事になります。今回は上記6点はすべてM3B用パーツで調達しました。ミッションの脱着は頻繁に出来るものではないのでこれらの組み合わせに関する詳細はわかりませんが、同一型番ミッションで中身(上記6点)で使用するパーツを合わせておけば取り合えず動作不良などは無いかと思われます。

1,2,3,4速のシフトレバーのキャップ、スリーブ、コンプレッションスプリング、ラッチボルトを新旧並べたところ

上記の写真はは1,2,3,4速のシフトレバーのキャップ、スリーブ、コンプレッションスプリング、ラッチボルトを新旧並べたところ。

ミッション本体

ミッション本体側は3か所のキャップ(蓋)を破壊しながら開封します。

取り外した蓋、スリーブ、バネ

上記は取り外したキャップ、スリーブ、コンプレッションスプリング、ラッチボルト。キャップの取り外しは木ネジを埋め込んでこじ開けるしか交換方法がありません。スリーブはラジオペンチで引き抜き以外に交換出来ません。

新品のキャップ、スリーブ、コンプレッションスプリング、ラッチボルト

で、こちらが新品のキャップ、スリーブ、コンプレッションスプリング、ラッチボルト。スプリングがへたり(経年劣化)ラッチボルトがすれてくるといろいろと障害が出てくるみたいです。噂ではこの辺りの組み方が悪い新品ミッションもあるのでシフトの入りが渋い場合は十中八九この部分が原因らしいです。

キャップを埋め込むのにSSTを使用

キャップを埋め込むのに用意したSSTを使用します。

ミッション本体外側のシール交換

続いてミッション本体外側のシール交換です。ミッションのシャフトシールは経年劣化で漏れが交換となるのでよくあるトラブルになるかと思います。特に漏れがあるわけではありませんが16年、16万キロということで交換しました。

新しいミッションのシールの埋め込み中

新しいシャフトシールの埋め込み中。シャフトシールは全部で3箇所交換しました。上記の写真の手で抑えている部分、そしてその上のシフトレバーとつながる部分、およびミッションケースの内側です。シャフトシールのパーツ番号は23211224820、23111224799 23128677736です。シフトレバーとミッションをつなぐジョイント部分のプラスチックワッシャー(PN 25111434194)はミッションを下ろしたタイミングで交換するのがベストなので今回も交換しました。

 

リバースと5速のスプリング交換

続いてリバースと5速のシフトレーバースプリングの交換です。この2つはそれぞれバネが異なり間違えて入れてしまうと5速に入れるのがかなり重くなってしまうそうです。(というような記事をみんカラで拝見しました。)この部分は先の1,2,3,4速と異なりCクリップで固定されていますが、青いキャップは破壊しないと外すことができません。

新旧スリーブ、ロックシャフト、スプリングを並べたところ

新旧パーツを並べたところ。右側がこれまで使用してきたスリーブ、ロックシャフト、スプリングです。青いキャップも新品です。

ミッションと交換パーツ(スリーブ、ロックシャフト、スプリング)

これらの組み込みもキャップを装着した後にSSTを使用して最後にCリングで固定します。

クラッチ慣らし走行

そんなわけで雪が降りそうな天候であったため少し早めにStudie横浜さんに入庫しましたが作業的には1泊2日で完了しました。

ミッションオーバーホール&クラッチ交換後のインプレですが、ギアはスコスコ入るようになり16年前の新品フィールに戻しました。M3Bクラッチもスポンジ踏んでるみたいに軽くなり、これならひ弱な女子でも運転できるぐらいのクラッチペダルフィールです。また久しぶりのダブルマスフライホイールはやはり運転が楽ですね。OS技研の軽量フライホイールによる弊害で発生する独特の異音は一切なくなり車内がかなり静かになりました。信号待ちでクラッチを踏むと結構な音がしていて、そばを歩いている歩行者が振り返るぐらいの音だったのですが、これなら大丈夫かな。

M3Bクラッチ、フライホイール、ミッションオーバーホールを含め1年半ぐらい前から用意したパーツの取付が完了しました。

今回、無理なお願いを対応いただきましたStudie横浜さんにこの場を借りてお礼申し上げます。

以上、「ZFミッションオーバーホール&クラッチ交換(BMW E46)」でした。


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