電子ペダルセンサーの取り付け(BMW E46)
電子ペダルセンサーの取り付け(BMW E46)
現在、我が車はMotecによるDBW(ドライブバイワイヤー)制御にて、元々のスロットルセンサーをアクセルワイヤーで開閉しております。スロットルバルブ自体はBOSCH製のスロットルバルブを使用していますが、今回アクセルワイヤー式のセンサーをE46後期モデルから採用された電子ペダルセンサーへ置き換える作業をDIYにて行いました。
電子アクセルペダルのパーツ調達をこちら。
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元々の情報源は、この動画からです。
Racemode社では、E46前期モデルのECU(MS42)を後期モデルのECU(MS43)に乗せ換えるキットを販売しております。(ECUコーディングは自分でやる必要があります。)後期モデルのMS42ECUで一番大きく変わった点としては電子スロットルバルブ制御で、この動画の中ではアクセルワイヤー式のペダルを電子センサー形式アクセルペダルに交換する動画が紹介されております。
ただし、動画の中での紹介は左ハンドル。右ハンドルで取り付く保証はないため先のブログでも書いた通り自分でパーツ番号を調べて調達し、今回取り付けを行ってみました。
まずは一番の問題点は電子アクセルペダルの座が本体に取り付くのか?
当然このペダルの座は後期モデル用なので前期モデルの私の車にポン付けできる保証がありません。Racemodeの動画ではワイヤー形式のアクセルペダルを撤去してキックダウンスイッチを外してこの座をつけるとの説明がありましたので、床に置いて並べてみて確認してみたところ、「まあ何とか取り付きそう...?」という感じ。アクセルペダルですからもし分解してパーツを破損してしまったら、しばらくの間不動車になりますので分解は相当な覚悟が必要です。(苦笑)
一応、電子ペダルの座が取り付けられそうなので、できるところまで進めてみることにしました。
上記がアクセルペダル裏にあるキックダウンスイッチです。ネジで止めされているだけですが、このキックダウンスイッチはアクセルペダルを踏みこんだときのストッパーにもなっているので何回ネジを回したかカウントして取り外しました。
取り外したキックダウンスイッチです。多くのnon-M E46乗りの人はスイッチの存在は知っていると思いますが、どのような形状なのか見るのは初めての人が多いかな?
続いてアクセルペダルアームからアクセルワイヤーを取り外します。アクセルワイヤーはこれまで5回程交換してきています。E46前期モデルの方は4~5年に一度ワイヤーを交換すると劇的にアクセルペダルが軽くなりますよ。
アクセルワイヤーを外しました。ひっかけてあるワイヤーを切れ目に合わせてペダル軸に刺さっているワイヤー先端をドライバーで左方向に押し出して外しました。
続いてアクセルペダルの戻りバネを外しました。まだ、この時点では後戻りできます。(笑)
続いてアクセルペダルアームとその座を取り外しました。Racemodeの動画では左ハンドルなのでこのアームの座をステアリング軸が貫通しているので取り外しが出来ないのですが、右ハンドルでは簡単に外せてしまいました。この部分は左ハンドルより楽なのかもしれません。
アクセルペダルアームの軸の部分を確認してみるとグリスが土化してました。(苦笑)
22年間、25万キロ使用してきたのでまあこんなものでしょう。摩耗とかしているようには見えませんでしたが、E46の前期車両はこの部分は掃除してグリスアップしておいた方がよいかと思います。
今回の作業は床に段ボールをひいて、床座りで長時間作業を行いました。
いきなりですがアクセルペダルを取り外しました。取り外しは意外と大変でコツが必要です。パーツは大きく破損させておりませんが、もう元には戻れません。。。
取り外したアクセルペダル。AC-Schnitzerのアルミペダル(右)、18年前に自作したアクセルペダルを20mm底上げするためのプレート(中央)、そしてアクセルペダル本体(左)の順です。
このアクセルペダル底上げプレートはプラバンを積層して作成してあります。一枚もののアクリルプレートだと一気に割れる恐れがあるので1mm圧のプラバンを積層してあります。強度は凶器になるぐらいの硬さがあります。厚みですがブレーキを踏み込んだ時に合わせて自分の好みで作成しました。BMW専門店では10mm厚ぐらいのショップオリジナル商品を販売しているかと思います。
せっかくなので厚みを計測。18年で少し潰れたかな?(笑)
肝心の電子アクセルペダルセンサーの座の取り付けですが、ばっちりポン付けできました。これで電子ペダル化が出来ます。
電子ペダルセンサーを仮組してみました。問題なさそうです。
続いて電子ペダルセンサーへアクセル底上げプレートとSchnitzerのアルミアクセルプレートを移植します。上記の写真は上が電子アクセルペダル、下がこれまで使用したきたワイヤー式アクセルペダルです。
アクセルペダル底上げプレートのネジ位置を加工しました。
取り付け前にAC-Schnitzerのアルミアクセルプレートも分解洗浄しました。AC-Schnitzerの旧ロゴが時代を感じさせるかな?(笑)
このAC-SchnitzerのアルミアクセルプレートはStudieさんで取り付けてもらい、マニュアルトランスミッションにしたときです。その前はオートマ車用の純正アルミペダルを使用していました。
AC-Schnitzerのアルミアクセルプレートの裏面にはADVENTさんのステッカーが貼ってありました。(初めて知った。)AC-Schnitzerはコピー製品が多く出回っているので本物を証明するためのものでしょうか?(ステッカーじゃあまり意味ないと思うけど)
電子アクセルペダルへの移植作業が終わりました。形状も同じでばっちりです。これで違和感なく走れるかな?
これまで使用してきたアクセルワイヤー用のセンサーの代わりに今回の電子ペダルセンサーを配線して仮組。配線とコネクターの手配はAVO/Motec Japanさんに依頼して送ってもらいました。(高橋さんありがとう!)
E46の電子ペダルは内部が可変抵抗だけではなく、ポテンションメーターセンサーチップが入っております。電源ラインは2本(+5Vとグラン)を2系統、もし万が一どちらか一系統不具合が出ても動作できるようになっています。Motecに接続してTDP(スロットル・ドライバー・ポジション)の1、2のHI/Lowを電子ペダルを開閉してセンサーの値を読み取り記録して設定完了です。
写真のように実際に床置き状態のアクセルペダルで電子スロットルの開閉の確認を行いました。
電子ペダルセンサーの配線はエンジンルームを左ECUボックスから右ハンドル下まで配線を通します。配線を保護するために熱収縮チューブと保護材を調達にしに秋葉原の千石電商さんへ行ってきました。
上記写真グレーのコネクターがMotec本体から電子スロットルへ繋ぎます。
電子スロットルへの配線はこれまでアクセルワイヤーを通していた経路を通して配線しました。
アクセルペダルセンサーの配線とMotecからの信号線6本を半田付けし、熱収縮チューブで1本づつ絶縁して配線は完了です。配線は少し長めにして空いているスペースに押し込みました。
電子アクセルペダルをペダルの座に取り付けて完成です。前期モデルにも後期モデルのパーツがポン付け出来てしまう点は流石BMWっと言ったところでしょうか?
早速、テスト走行してみました。アクセルのペダル位置は変わりありませんが、とにかくアクセルペダルが軽くなったて色々な意味で慣れが必要です。これまでアクセルを踏むのが重かったので、足で相当力んでいたみたいです。あとはペダルのピックアップが非常によくなったのでパーシャル時のアクセルの抑えにかなり慣れが必要です。
走り出してすぐに思ったことは、アクセルべダルが軽くなっただけで車が早くなったように感じました。ブリッピングはこれまでよりスロットが若干早く締まるので少しタイミングを変える必要がありそうです。
アクセルペダルを変えたことで、ワイヤー式独特のアクセルのあそびがなくなったのが最大の恩恵かな?
上記のは今回取り外したパーツ一式です。大作業なわりに取り外したパーツが少なかったですね。
以上、「電子ペダルセンサーの取り付け(BMW E46)」でした。