BMW M52TUB、M54Bインジェクターフィルター
BMW M52TUB、M54Bインジェクターフィルター
たまたまYoutubeで見つけたのでご紹介。
BMWのM52TUB、M54Bインジェクターには、上部にフィルタが付いています。
通常、インジェクター不良の場合は、インジェクターの交換になるか、M52TUB、M54Bエンジン搭載のBMWだと車を諦めて降りるか...。
中古のインジェクターを入手して交換しても、インジェクターに上部にバスケットフィルタがあることを知らないでそのまま交換してしまう人や業者もいるみたいですね。(苦笑)
以下がYoutubeで見つけたインジェクターフィルターの取外し動画です。
上記の動画の名でで取り外したインジェクターのバスケットフィルターですが、交換パーツは残念ながらBMW純正パーツとして入手できないようです。
BMW純正パーツからはインジェクター本体のみしか販売されていませんので、インジェクターメーカーのSIMENC製用の交換フィルタを入手して交換するしかありません。
ebayで見つけたのはこれ。
※ebayへのリンクなのでリンク切れになっている可能性があります。
関連リンク:
FUEL INJECTOR REPAIR KIT O-RINGS FILTERS 1999-2006 BMW 2.2 2.5 2.8 3.0 L6
※ご自身のエンジンのインジェクターに使用できるかは、ご自身でご確認ください。
M52TUB、M54Bもかれこれ20年近く前のエンジンになりますので、燃料系でフィルタのみ交換すればいいなんて思っている方は、インジェクターのバスケットフィルタも確認したほうがいいですね。
インジェクターのバスケットフィルターの交換の際、どうしてもインジェクターの脱着が必要になりますので、Oリング交換が必須となります。
ちなみに、M52TUB/M54Bエンジンはエンジンのサイズによってインジェクター容量が異なります。
M54B30だけインジェクターフローレートが異なり236cc/min、その他は208cc/mmのインジェクターフローレートとなります。
どちらもロングノズルで、ノズル先端に噴射アングルが25°付いています。
これはかなり特殊なインジェクターで、以下の動画の中でインジェクターの先端から実際にどんな風にガソリンが噴射されるのかを確認することができます。
実際にガソリンを噴射している状態を見るとかなり斜めに噴射されているのがわかるかと思います。
このインジェクターノズルの先端から斜めに噴射するようになったのはM52TUBからでM52では噴射角度(BOSCHではベントアングルと言うそうです。)は付いていません。
一説には、インテークマニホールドのサイズを小さくするため、インジェクターを垂直方向に立たせて(M52ではインジェクターが少し寝ている)燃圧安定を目的としたものとされています。
あと、意外と盲点なのですが、通常インジェクターノズルは塗装されていないのですが、M52TUB/M54用のインジェクターは色が黒です。
インテークマニホールドの構造上、スロットルバルブからインジェクターノズルの間にはブローバイガスセパレーターが付いているため、インジェクターノズルに直接ブローバイガスが当たのでインジェクターノズルが大変汚れやすくなっているのに、インジェクターを取り外しただけでは汚れの状態が確認できません。
上記の画像は、先日ヤフーオークションで入手したトヨタエンジンに装備されていたロングノズル形状のインジェクターの先端部分です。
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M52TUB/M54エンジンのインテークマニホールドの構造上、10万キロも走行すれば通常このぐらいの汚れ(ブローバイガスが当たる)になりますが、インジェクターの色が黒のため、取り外しても目視確認だけでは汚れが判断できません。
上記の中古で購入したM52TUBのインテークマニホールドに先のライムグリーンのインジェクターを仮付けした状態ですが、ライムグリーンのインジェクターはM52TUB純正インジェクターよりもノズルが5mm長いのですが、ほぼ上記の写真のようにインテークマニホールドのポートにノズルが飛び出した状態で設置されているので、ブローバイガスがインジェクターのノズルに直撃するような構造になっています。
燃料系のメンテナンスで燃料フィルターの交換や燃料添加剤によるインジェクタークリーニングがよく話題になりますが、インジェクターに関しては意外と汚れやすい構造だったり、インジェクター上部にバスケットフィルターが装備されていたりするので燃料系の不調の際には確認してみるのも良いかと思います。
以上、「BMW M52TUB、M54Bインジェクターフィルター」でした。