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番外編!Motec アイドリングコントロール設定メモ(4)

Motec アイドリングコントロール設定メモ(4)

今年もまたフルコンMotecのアイドリング制御の再設定を行う時期(笑)がやってきました。

気温が高い時期、エアコンの負荷が高い時期を狙って調整をなるべく詰めて、冬場様子を見ながら微調整というパターンを毎年繰り返しています。

といいつつも、今年は予想に反して冷夏な日々が続いていますが、つい5日前は34℃を超える熱帯夜でしたが、今夜は21℃。

この気温差の中でアイドリング回転数を安定させる車メーカーのDME制御は本当に関心してしまいます。

現時点のMotecによるアイドリング制御は、エンストを起こさない範囲で制御ができているので特に大きな問題ではないのですが、ノーマルのDMEの動作に近くなるように動作を安定させた状態を実現したというのが狙いです。

っと言いつつも、マニュアルトランスミッション化は後から行ったので、実際どんなフィールだったのかは知りません。(苦笑)

 

毎晩走り込み

ここ数日、毎晩走り込みを行い、Twitterで知り合えたGENさんから様々なアドバイスを頂きつつ、これまでに書いてきた記事の内容の設定を詰めて、なかなか良い感じになってきました。

これまでのいくつかMotecのアイドリング関連の記事を書いてきました。

 

関連記事:

Motec アイドリングコントロール設定メモ(1)

Motec アイドリングコントロール設定メモ(2)

Motec アイドリングコントロール設定メモ(3)

関連URL:

GENGEN GARAGE【 NA8C Sr.2 Tuning & Meintenance & motec m84 】

 

アイドリング制御かかわるによる問題点

フルコンなどを実装していない車でもよくある事ですが、冬場のエンジン始動直後は少しアイドリングが高めになるかと思います。

吸気温度が低いので、大気中の酸素密度が上がり、同じ吸気量でも初期のアイドリング回転数が高くなり、DMEによる制御によって、時間と共に回転数が落ち着くといった感じでしょうか?

現在(というかこれまでも含む)の問題点は、この現象に似ている事なのですが、Motecの設定調整を行ったときの外気温よりも低い日、または高い日、アイドリングコントロールバルブを制御しない状態になったときの回転数制御が極端に異なる状態になってしまいます。

Motecのアイドリング制御は、

  1. 指定スピード以下、
  2. 指定回転数以下、
  3. 指定アクセル開度以下

の3つの条件がONになったとき、PID制御によるアイドリングコントロールバルブの開度を調整します。

上記の3つの条件に当てはまらないアイドリング状態とは、以下のケースが上がられます。

  1. 空ぶかし アクセルを閉じて、回転数が指定回転数より高いとき
  2. 走行中、アクセルを閉じて、クラッチを切った後、スピードが出ている時

Motecでは、アイドリング制御中以外のアイドリングコントロールバルブの開度状態はアイドリング設定のInital Positionで指定することができます。

このアイドリング制御中以外時、気温が高いときは目的のアイドリング回転数よりも低くなったり、また気温が低い時は、アイドリング回転数よりもかなり高めになり、アクセルオフでクラッチを繋いだ状態でオートマチックトランスミッションのクリープ現象のように、どんどん前に進んでいってしまうような状態のときもあります。

これは、エンジンの形式や状態による要素が大きいと思いますが、外気温度による影響(エアコンのコンプレッサーの負荷による影響も含む)によって極端に変わってきてしまいます。

本来、Inital Postionの値を細かく制御できると良いですが、Inital Postionの値は1軸のチャンネルに割り付けることが出来る程度で、それ以上の制御を行う場合、以前の記事にも書いたダッシュポット効果を付けたときのように他のチャンネルを利用しての制御を行うしかありません。

 

関連記事:Motec アイドリングコントロール設定メモ(3)

 

Inital Postionを使わないでアイドリング制御

完全にMotecのアイドリング制御方法を無視した、セオリーに反する方法になりますが、先程テストしたらまずまずの結果となりましたので、一応、以下メモとして記載します。

この方法は、Motecのアイドリング制御の中で指定できるInital Postionでの値は無設定(ゼロ)で、常時アイドリング制御を行うという方法です。

まずは、Ground Speedの供給をOFFにします。

※そのため、他の制御でGround Speedを使用している場合はこの設定は行えません。

motec Traction Control設定画面

Traction ControlSlip Calculation Modeをゼロに指定します。

これでGround Speedは常にゼロになります。

続いてIdle Contorl設定の基本パラメーターは以下のようにします。

 

Motec Idle PID スイッチパラメーター

 

Inital Postionのを使用せず、常にPID制御によるアイドリング制御をおこなわせるには、

Activate TP100

Activate Ground Speed(この値は何でもOKです。)

Activate RPMをレブリミット(Rev limit RPM)の回転数にします。

この設定で行うと常にPID制御を行うようになります。

上記の設定に対して、今度は目標とするアイドリング回転数の制御を行います。

Motec Idle Aim RPM設定画面

このIdle Aim RPMの指定はかなり試行錯誤をしました。

縦軸に、スロットル開度、マニホールド圧力等を指定して、色々とテストしてみましたが、結果的に一番うまくいったのは、縦軸を回転数指定する方法でした。(横軸の水温に関してはセオリー通りです。)

縦軸を回転数にしてしまうと、アイドリング回転数に近い部分で回転数が落ちない現象が発生するため、目標とする回転数付近の回転の落ち具合を細かく調整する必要があります。

上記の例では1500回転の時1200回転を目指すようにしてしてあるので、回転数が1500回転のとき、アイドリングコントロールバルブは回転を下げる動作になるようにしてアイドリング回転数を目指して回転数が落ちるように設定してあります。

その他、この設定で燃料カットを行っている場合は、燃料カットの回転数を復帰する回転数を調整する必要があります。

また、これまでに紹介したMotecの設定に関する記事の中にあるエンジン起動直後のエンストの回避方法が、Idle Aim RPMの設定を変更することで使えなくなります。

Idle Min OutputをRunTmで制御のみを使用して、エンジン起動直後、強制的にアイドリングバルブを開かせるのみの制御で回避は一応可能です。
(このときも回転数に注意が必要です。)

 

関連記事:Motec アイドリングコントロール設定メモ(2)

 

アイドリング制御に用いられるPIDの謎

謎といっても、わかってしまえば謎(完璧じゃないです)でもないのかな?

MotecのPID制御に関して参考にして間違いだったのは、以下の記事で紹介されているリンクでのPID制御に関する内容です。

 

関連URL:MoTeC ECUのP.I.D制御

 

このページでPIDに関するためのリンク先を読んでP,I,Dパラメーターの関連性を考えるとちょっと思っているように動きません。

間違ってはいませんが、アクセル開度例のPIDだと、Dパラメーターの影響が単独であるニュアンスが伝わらないような気がします。

この例を鵜呑みにしてしまうと、Dパラメーターだけで動くというのは想定できないような気がします。

アクセル操作をPID制御の例としては非常に良いと思いますけど。
(俺の理解が足りなかっただけ?!)

 

Motecのアイドリング制御のPIDパラメーターがどのように関連しているのか明確にはわかっていませんが、Motec社がYoutubeに掲載しているTuning PIDの冒頭で、

 

Tuning PID

上記のように示しており、アイドリングバルブへの操作量は

操作量=(P×偏差+I×偏差の累積値+D×前回偏差との差)+ノーマルポジションの値

偏差=(目標アイドリング回転数 - 現在の回転数)

ということになります。

式の括弧の中はプラスにも、マイナスにもなります。

上記の式で計算された操作量が、Max/Min Output+Air Con Increase+Power Steering Increaseの合計が操作量の範囲となります。

 

ここで、PIDのパラメーターの値を色々入れてテストを行い、どのようにアイドリングバルブが動作するのか改めて調べてみました。

先のDパラメータの影響についてですが、PとIの結果の偏差なので、P&D,I=0、I&D,P=0でも影響するようです。

試しにPパラメターをゼロ、Iパラメーターのみの制御にして、安定したアイドリング状態の時、Dの値を極端な値(50)に変更してみると、勝手にハンチングがはじまりました。

式の中の偏差はPパラメーターがゼロでも常に計算されているようなので、P=0,I=0で、Dだけでも動作するようです。

P&D,I=0のときは、アイドリング回転数近づいたときの最終調整が行われません。P,Dの値によってはハンチングします。

I&D,P=0でのバルブ制御はMotecのヘルプマニュアルのIdle Max/Min Integration Limitのヘルプマニュアルに記載されているnot recommenedの方法に近いことをノーマルポジションの値をベースに行うことができます。

Idle Max Integration Limitnot のヘルプ、recommnenedの内容の引用

If the Normal Position table has been set then this will need to be
 a small positive value. If the Normal position table is set to zero
 (not recommened) then this needs to be set to the maximum duty that
 is required by the integration component of the control.

式で示すと単純にP成分無しのこんな感じでしょうか?

操作量=(I×偏差の累積値+D×前回偏差との差)+ノーマルポジションの値

 

最近は、ネット上にモーターをPID制御で行う紹介記事が多く見られますので、PID制御についてパラメーター要素はそれらの記事を参考にするとよいかと思います。

この記事に記載したPIDの式ですが、自分で調べた限りの範囲なので、これが正しいのかの保証はございません。

その他、Motecのエンジニアから公式でのPIDの説明ドキュメントがありますが、こちらにも正確な式などの掲載がありません。

関連URL:

PID Explanation and Tuning

以上、「番外編!Motec アイドリングコントロール設定メモ(4)」でした。

 

 

 


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