ライトコントロールモジュール LMC 交換その4(BMW E46 )
ライトコントロールモジュール LMC 交換その4(BMW E46 )
前回の続きです。
結果的に手探りで、LCMのコーディングを繰り返し行いました。
コーディングを行ったソフトウェアは、EDIABASに付属しているNCS-Expertです。このソフトは、E系のみをサポートしており、軽くて、早くて、使いにくいという、優れているのか、いないのか?よくわからないソフトウェアです。(笑)
EDIABASをインストールすると診断ソフトINPA、およびNCS-Expertがインストールされ、その他に車両データとしてSP-DATEN、およびこのデータを管理するBMW Coding Tool必要です。
(EDIABASは、日本のアマゾンで購入したK+D-Canケーブルを購入したときに付いてきました。バージョンがわかりませんが、複数の車種のSP-DATENが入っていました。)
関連リンク:
INPA Ediabas K+ DCAN USB OBD2 OBDIIカー診断ツールケーブルBMW用
BMW Coding Toolは、SP-DATENの管理に使うソフトなので、無くても大丈夫とのことですが、私は使用しました。(古いSP-DATENのバックアップなどを取ってくれたりします。)
流れとしては、EDIABASをインストール後、BMW Coding Toolを使って入手可能な最新のSP-DATENをインストールします。
その他、これらのツールに対してフリーウェアとして配布されているNCS Dummyをインストールして、対話型(完全ではない)コーディングパラメータを設定が可能となります。
これらのソフトウェアに関して、日本語で、非常に細かくこちらのみんカラの方が記載されています。(大変助かりました。m(__)m)
自分は入手できたSP-DATEN V55をNCS-Expert3.10で使用しました。
インストールや使用方法は、先のみんカラの先駆者殿が細かく書いてありますので割愛します。
先駆者殿もブログに書かれておりますが、海外のフォーラムを読み漁る以外にコーディング知識を高める方法はありません。(笑)
まずは、INPAを起動して、ケーブルを接続して車との通信状態を確認します。
このソフトを立ち上げると、バックグラウンドで通信ソフトが起動しているはずです。(コーディング中はそのまま放置してください。)
車両に取り付けられた、LCMユニットのバージョンを表示したところです。INPAでは、各モジュールのエラーの消去やメモリーの読出し、稼働状態のリアルタイム表示など、診断的なことができます。
INPAを終了して、NCS-Expertを起動。
NCS-Expertで使用するプロファイルは、事前に作成しておきます。
先駆者殿のページにプロファイルの作り方や、編集用のためのパスワードなどが記載されていますので、そちらを参照してください。
プロファイルは、自分で作成も可能ですが、海外のフォーラムでプロファイルを配布している親切な人もいますので、それらを利用してもよいかもしれません。
(ここで述べているプロファイルとは、NCS-Expertの設定ファイル的なものです。プロファイルの設定内容に合わせて、NCS-Expertが動作します。例を上げると読み込み専用のプロファイルなどもあります。そのプロファイルを使用してNCS-Expertを動作した場合、モジュールの読み込みのみが可能で、データの書き込みが行えません。)
プロファイルを選択後、F1、F3を押すと、車種選択画面が表示されます。
続いてDMEモジュールの種類を選択します。同じE46でも4タイプあります。私のはEWSです。
表示された車両データを確認後、F6を押し、メイン画面からF4を押していよいよモジュールにコーディングされているデータを読み込みます。
モジュール選択後、接続されたモジュール名が表示されたら、同じくF4を押すとモジュールのコーディングデータをPC本体に転送されます。
転送されたデータは、NCS-ExpertフォルダのWORKフォルダ内に、NETTODAT.TRCとFSW/PSW.TRCの2つのファイルに保存されます。
この2つのファイルは、NETTODAT.TRCがバイナリファイル、FSW/PSW.TRCがアスキーファイルで、人間が読める(?!)ファイルになっています。読めると言っても略語の一覧で、ドイツ語(?)表記らしいのですが、色々なエンジニアが手を入れたようで語句統一がされていないため、英語表記らしきところもあったりします。
この2つのファイルはNCS Dummyで読み込み、編集してFSW/PSW.MANに書き出し、NCS-ExpertでJOBをSG_CODIERENに切り替えてからモジュールにデータを書き込みます。
作業的には、NCS-ExpertとNCS Dummyを起動したまま、NCS Dummyで編集してFSW/PSW.MANを書き出し、NCS-Expertから送信、という流れを繰り返しながらカット&トライしていきます。
一度NCS-Expertで、NETTODAT.TRCとFSW/PSW.TRCをダウンロードしてきて、NCS Dummyで確認しながらゆっくり作業したりしてました。(青空、マンション駐車場では連続作業はさすがにつらい。。。ガレージ欲しいです。。)
ちなみにNCS Dummyの画面からわかりますが、LCZ.C32(ライトモジュールのファームウェアのバージョン)には、273個の設定項目があり、NCS Dummyは、これらの内容を英語表示して、UI設定してくれるので大変助かります。
正直、便利とは言えないのですが、ここまでの物を構築してくれた作者、および多数の先駆者には感謝です。
で、このLCMのコーディング設定で3日間格闘し続け、本日何とかテールライト、ブレーキライト、テールフォグランプのコーディングが行えました。
まだいくつか問題点はあるのですが、一応、入れ替えたLCMで走行はできるようになりました。
NCS Dummyでは、不定(英語訳されていない)パラメーターを、手探りとカンで設定し、FSW/PSW.TRCの中で定義されている内容をネットで散々検索しては、他の方がどのような設定をされているのか参考にしてコーディングを繰り返しました。
正直、何度やってもテールライトが何も反応しないので、DEPOのライトではダメなのか...っとなんどもあきらめかけましたが、ポーランド語で記載されているサイトにヒントがあり、Googleの高度な翻訳機能のおかげで色々と助かりました。
ブレーキライトとテールライトは正常に点灯するようになったのですが、リアのフォグランプが点灯しない状態になったりして、パラメーターの意味不明な部分を手探りで繰り返して、やっとのことで点灯するようになりました。
海外のフォーラムでは、LCMのコーディング目的が、BFD関連(ブレーキ フォース ディスプレイと言って、ブレーキ時の速度でブレーキの点灯方法を変えたり、ブレーキをフラッシングさせたりするコーディング)や、デイライト関連のコーディング目的がほとんどでした。
タイムリーな話で、StudieのBOBブログに日本でもディライトが解禁になったという記事が書かれてましたが、ディライトコーディングやってしまおうかなー。(笑)
ここ数日間、LCMを元の物に戻して走行しては、コーディングするたびに中古で購入したLCMに入れ替えるという作業を繰り返し行っていたのでLCMモジュールの脱着は30秒程度でできるようになりました。(笑)
LCMモジュールの外し方ですが、固定しているネジを外して、内張はがしなど使用してLCMを少し上に持ち上げながら前に引き出すと外すことが出来ます。(LCMモジュールの底辺側に爪がありますので、それを浮かしながら外す感じです。)
取り付けは、丈夫のエアコン吹き出し口もネジを外せば簡単に取り外しができますので、エアコン吹き出し口を外してLCMに接続しているケーブルの位置を調整しながら押し込むと取り付けが楽です。
続く